庭:夏の古株洋ラン  希少情報も… | 和み処 のぉ~んびりと…

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人知が及ばない大自然、旅で知るプチ新発見、多様な趣味・関心事…をエネルギーに、チョコッと味付けした話題を綴れれば…

ずぅ~~っと前には、専門書を読みあさるだけではなく、兵庫県、和歌山県~滋賀県…等近畿各地の洋ラン専門業者農場温室にしばしば出掛けるほどに重度の『洋ラン熱病』に罹患していたが、完全回復した現在、当時100品種を超えて栽培していた洋ランだったが、処分や見殺しの嵐を乗り越えて生き延びている10数株の末裔達が現在の我家の洋ランたち…

特別に可愛がるでも無く、要所要所でちょこっと手を入れるだけだけど、今夏も、その内の数株が花芽を付け、花を咲かせています。

 

 

そんな洋ランたちにも、タマにはスポットを当ててみようかな…と。

 

 

1)今、花を咲かせているのは Brassavola digbiyana ×sib. ブラサヴォラ  ディグビアーナ)。

属名に続く品種名の最初が小文字で始まるので、「原種」を示す。

 

 *栽培:ラベルには、大阪のラン展で1994年6月に2000円で購入と記されていた。

     なので、栽培期間は今年で丁度30年

               保水性が弱く、通気性良好な、砂礫主体の培養土の鉢植えで栽培中…

 *原産:中央アメリカ

 *: リップの周囲が見事なまでに深く、繊細に切れ込んでいる。

     花全体が地味な淡緑色。 花径は約10cm。

     今年の花は、日照、気温、水遣り等の栽培環境で蕾の外縁部が赤みを帯びた。

 

 

 

2)開花したばかりのランは Dendrobium wassellii  』デンドロビウム ワッセリー)。

属名に続く品種名の最初が小文字で始まるので、「原種」を示す。

 

 *: 花茎は約2.5cm。 通常、1花茎に20~50輪ほど着花させる。

     花色は、白、黄、紫がある。

 

左:開花日         右:開花日前日

 

 

 

 

3)ようやく花茎を伸ばし始めたランが Aerangis ellesiiエランギス  エリシー)。

属名に続く品種名の最初が小文字で始まるので、「原種」を示す。

 

花茎が一本…

 

 *属名:「aer」(空気)と「angos」(入れ物)からなる属名は、花の長い距に因るといわれる。

 *特性: 着生ラン。 花弁に比べて、距はとても長い。

     上へ上へと伸びるだけで、毎年の新葉も2枚程度で、生長速度がとても遅い。 

               開花期は、当初はクリスマス頃だったが、最近は8~9月頃が多い。

               今年も開花まであと1か月以上先…?

     でも、花茎はわずか1本だけなので、今季の開花期はもっと先になりそう…

 *栽培:鉢ナシ、用土ナシの空中懸垂栽培。

      我が家の最古参級の株で、1995年12月に購入

     写真に写る小鉢は購入時の幼苗が植えられていた小鉢。

     鉢ナシ、用土ナシの懸垂性空中栽培法なので、年々伸びる根っこにいつの間にか包み込まれていった状態が現在の姿。 苗の頃から一度も植え替え作業なし。

     つまり、古茎が腐ってなければ、全部で20芽ほどの株は全てが一本の茎で繋がったまま…

     新たな脇芽は、古茎が7、8年もすれば古茎からひょっこりと芽を出してくる。

     そんな脇芽が生長して花を咲かせるまでには更に7~8年?以上…かな?

     その繰り返しで現在は20数芽にまで増殖している。

     葉っぱが付く、元気な茎からの脇芽増殖はほぼ期待出来ない。

     増殖がムズカシイ品種です。

     故に、恐らく、一本の茎連なりでの、こんな超大株は国内ではお目にかかれないだろう…と内心自負している次第…

     もっと可愛がって手入れすれば、もっと魅力的な姿になってるだろうなぁ…

     屋外管理中は、水遣りも遠くからホースでぶっかける乱暴な方法…

     常時水分補給出来るようにとの親切心で、伸びた根っこを束ねてミズゴケで包むと、そこから末端の根っこまでが枯死するので逆効果… 着生ランなので、空気に触れた状態をキープすることが肝要なんです。

     ただ、低温が苦手なので、冬期は加温設備付きの屋内管理です。

 *原産:熱帯アフリカ、マダガスカルとその周辺の島々に約70種が分布するという。

 

30年間の軌跡:すごい根っこ…

両端:株の全体像   中央:幼苗時の鉢

開花期の花姿

 

 

4)日本でも自生するので洋ランではないが、れっきとしたランの仲間が Spiranthes sinensisネジバナ)。

属名に続く品種名の最初が小文字で始まるので、「原種」を示す。

 

 *分布:日本、欧州東部~シベリア、アジア(温帯~熱帯)、オセアニア等広範囲。

 *特徴:株の寿命が短くて、生育場所は神出鬼没で、大繁殖していても急速に消滅したり…

             我が家では、勝手生えを自然放置で鑑賞のみ。

             鉢の中で自然発生した株が比較的長期間生育している印象… 

             鉢により、花茎が1本の株もあれば、約10本の花を咲かせている鉢もある。

             地生えの株はほとんど見られない。 

 

 

 

5)花ではなく、花後の種子を付けているのが Barkeria melanocaulon  ×selfバーケリー  メラノクーロン

属名に続く品種名の最初が小文字で始まるので、「原種」を示す。

 

 *購入:ラベルには、1999年12月に3500円で購入…とある。 栽培期間25年

 *栽培:繁殖しすぎて過密状態となり、株全体が衰弱しっ始めたので、2015年6月に株を解体し、現在の栽培法で植え替えた。その後、再び密植状態で衰弱し始めたので再度植え替え、数年経過。 開花期は冬期。