ということで、今回は少ない知識とネット検索を総動員して、アジアの親日国を調べてみました。教科書には書かれていないタブーですね。自虐史教育の中に埋もれてしまったアジアにおける日本という存在を改めて眺めてみると、かなり自分の知らないことがあって驚きました。
一度にはとても書ききれませんので、何回かに分けて書きたいと思います。今回は東南アジア地域です。
【マレーシア】
イスラム教国です。教科書には日本軍が「マレーシア解放軍」と書かれているそうですが、これはイギリス植民地からの独立の切っ掛けを作ったのが日本であると考えられているためです。また、97年から始まったアジア通貨危機の際も、真っ先に支援を実行した日本に感謝している人も少なくありません。とても有名な親日家はマハティール元首相で、アジア諸国をお詫び歴訪していた村山首相に対してこう言ったそうです。
「日本は謝罪外交を止め、アジアが平和と繁栄のためにリーダーシップを取るべきだ。」
なんだか耳が痛いですね。
【カンボジア王国】
仏教国です。歴史的大虐殺を行ったポル・ポト政権崩壊以降、病院や学校などの社会インフラのほとんどを作ったのは日本だそうです。シハモニ国王は親日家で、2010年来日時は宮中晩餐会が行われています。カンボジア在住の後藤良一さんが国王から言われた言葉が興味深いので引用させて頂きました。
(カンボジアどっぷり日記より引用)
「日本とカンボジアはアジアの兄弟で、日本は最も優れたお兄さんです。カンボジアを始め、今の東南アジアの国があるのは、日本のおかげです。」「カンボジアに最大の援助をしてくれたのは日本で、道路も橋も水道も港も、日本が作ってくれました。今、カンボジアが発展しているのは日本の援助のおかげなのです。カンボジア国民は全員知っています。」
(引用ここまで)
【ラオス人民民主共和国】
仏教国です。ラオスにはODAの功績を称えるJAPANの看板が街のあちこちにあり、誰もが日本人に感謝してくれているそうです。経済資源の乏しい国にあって、タイへ輸出している電力の発電施設は日本が建設したものです。ODA支援をしても、国民が全くそれを知らない国も多いので、こうした国は貴重ですね。またラオスは東南アジアで唯一海がありませんが、捕鯨問題ではIWCに加盟し一貫して日本を支持してくれています。
【ミャンマー連邦共和国】
仏教国です。イギリス植民地から独立を果たしたのはスーチーさんの父であるアウンサンですが、彼を支援したのが日本軍でした。後にビルマが建国され、首相となったバー・モウの独立宣言の中で次のような記述があります。
「ビルマ人はアジアを結合せしめアジアを救う指導者を待望しつつありしが遂にこれを大日本帝国に発見せり。ビルマ人はこのビルマに対する最大の貢献に対する日本への感謝を永久に記録せんことを希望するものなり。」
いよいよ民主化が動き始めましたが、アメリカの影響力が強まるにつれて日本の存在が薄れてしまわなければとやや心配です。
【インドネシア共和国】
イスラム教国です。日本はインドネシア最大の輸出国であり、日本の石油と天然ガスの2割弱はインドネシア産です。つまり、経済面では切っても切れない互恵関係にあります。10年前のデータですが、外務省調査によれば東南アジアで最も親日な国がインドネシアです。こうしたデータは他の調査でもほぼ同様の結果です。
参考:ASEAN諸国における対日世論調査
その背景には2つの日本軍による貢献があります。ひとつは、オランダの350年に渡る植民地支配から日本軍が解放したこと。もうひとつは、ポツダム宣言以降に再びやってきたイギリス軍とオランダ軍に対し、2,000人もの日本軍兵士が4年に渡って一緒に戦い、独立を勝ち取ったことです。この戦いは非常に壮絶で、多数の日本兵がインドネシア人と共に命を落としたそうです。インドネシアにとって、独立建国を支えた国が日本なのですね。また最近では、98年アジア通貨危機や2004年スマトラ沖地震への支援など、深い関係が続いています。
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こうして見ると、東南アジア諸国の半分は親日であることがわかります。一方で、必ずしも親日とは言えない国の事情は以下のような感じです。
【タイ王国】
タイ王室と皇室がとても親密な関係にあることはよく知られています。タイで技術者育成の事業を行っている団体の元理事長から直接話を聞きましたが、タイへ行く度に政府・王室から熱烈な歓待を受けるそうです。その方は国王から勲章を受けたほどの方ですが、アジア諸国の独立に大きく貢献したことを常々感謝されているとのことでした。ただし、国民感情は必ずしもそうではないようで、日本製電化製品の不買運動があったり、タイ米をマズイと言って反感を買ったりしています。侵略されたという認識も根強く残っている側面があるようです。
【ベトナム社会主義共和国】
フランス支配からの独立に日本が関わっていますが、その裏側では日本軍から受けた仕打ちへの被害感情もあって、あまり良くは思われていないようです。同国最大のODA支援を行っているのは日本ですが、一般国民の認知が低いという問題があります。近年は、南沙諸島と西沙諸島の領有を巡って反中感情が高まっています。グエン・タン・ズン首相が来日した先日は、安倍首相との会談で協力関係を確認していますし、これからの関係に期待したいです。ところで、ベトナム人は以前の職場に同僚が3人いましたが、共通して謙虚さと廉恥心を持っており、いわば日本人の古き良き美徳を持つ方が多いです。日本企業の進出も目覚ましく、同国の工業化にも貢献できることを期待します。
参考:読売新聞WEB版2013年1月16日の記事
【フィリピン共和国】
日本人からは水商売のイメージが強いですね。ODA支援をしていますが国民の多くはそれを知らないようですし、特に親日ということはないようです。戦争を経験した世代は反日の人が多いようです。ただ、こちらも南沙諸島で中国と対立を深めており、デルロサリオ外相は日本の再軍備を歓迎する発言までしています。
(日本経済新聞WEB版2012/12/11記事より引用)
「我々は日本の再軍備を大いに歓迎するだろう。地域でのバランス要因を求めており、日本は重要な役割を果たすことができる」
(引用ここまで)
【ブルネイ・ダルサラーム国】
豊富なエネルギー資源を持ち、アジアで最も豊かな国と言われます。ブルネイ王室は皇室のみならず日本との交流が深く、ハサナル・ボルキア国王は何度も来日しています。石油と天然ガスの半分を日本に輸出してくれており非常にありがたいですが、親日国とまでは言えないようです
【東ティモール民主共和国】
インドネシアから独立を果たしたばかりですが、インドネシアの価値観が引き継がれているかどうか不明です。日本は独立を支持した側でしたが、親日とは言えないと思います。
【シンガポール共和国】
親日ではなく欧米寄りです。中国系元首相のリー・クアンユーは親日家だったそうですが・・・。
親日の理由として最も強く感じたのは、大東亜戦争において私たちの祖先が諸国独立に大きく関わってきたことです。欧米列強による支配、白人からの被差別と弾圧からの解放は、当時の日本にとっても東南アジア諸国にとっても大きな希望だったんですね。そして次に、ODAをはじめとした支援への感謝ですが、これは国民にもきちんと認知されているかどうかで分かれます。最後に、経済大国であることへの憧れや、敗戦国が経済成長を遂げたことへの憧れというのがありました。イスラム教国に好かれているというのも、良く考えてみると意外なことかも知れません。
もちろん、大東亜戦争で日本が良い事ばかりをした訳ではありませんし、どこの国にも日本を嫌っている人は少なからず居ます。それは私たちが強く心に留めておかなければなりません。しかし結局のところ、国是として日本を嫌っている国家というのは、中国と韓国と北朝鮮だけのようですね。
さて、やや長文でしたが読んでくださりありがとうございました。次回は南アジア地域を取り上げたいと思いますので、ご興味があればまた読んでください。
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親日国よせ集め(南アジア地域)に続く