亀の瀬地滑り 撮影会 2025年4月4日(金)

 

奈良県や大阪の人にも余り知られていない重要なポストを撮影に行ってきました。

奈良から大阪に流れる 大和川 ですが、県境で過去に何回か地滑りを起こして大和川がせき止められ奈良県に甚大な被害が出た歴史があるそうです。

 

奈良盆地に降る雨の殆どが大和川に流れているので、せき止められると 奈良盆地 が水浸しになり、せき止められた土砂が一気に流れ出すと鉄砲水となり 柏原市・八尾市・藤井寺市・松原市や大阪平野が水浸しになってしまうそうです。

 

 

撮影者:貝本先生

そこで国は 1962年 からこの地滑り対策に乗り出したそうです。

私が生まれる遙か前から故事が始まっていたのですね。

そして大規模対策工事が終わったのは 2010年 およそ50年にわたる工事でした。

総工費 850億円 とも言われていますが、災害が起きた想定に被害額は 6兆円 とも言われています。

大規模工事そのものは終わっていますが監視は続けられています。

今回はその歴史と内容を知るために来ました。 (本当は写真撮影が目的です)

 

 

撮影者:貝本先生

花粉症の人には辛いでしょうが桜も咲き始め気分上々です。

無料の見学ツアーがあり 1回12名 で 2回/日 行われているようです。

予約しないとツアー参加は出来ませんが、資料館などは予約なしで見られます。

 

 

撮影者:日岡さん

見学開始時間までに皆さんあちこちを撮影されていました。

資料館が建てられていて、その中から大和川方面を撮影されたようです。

くぐり戸から 桜と駅名標 を入れるのは流石ですね。

駅名標に書かれているのは かめのせ 左が上流で右に下流と書かれています。

 

 

撮影者:中城さん

外から資料館の中を撮影されています。

ガラス戸に 亀の絵 を入れての撮影。

細かいところに気付いておられますね。

こんなのがあったとは知りませんでした。

 

 

撮影者:大岡さん

資料館の中です。

見学ツアーの中でも紹介される場所です。

昭和6年頃に起こった地滑りの写真資料だそうです。

この時の地滑りで 亀の瀬トンネル が崩壊したそうです。

明治初年度の関西本線は亀の瀬トンネルを通って大和川の北側を走っていたそうですが、トンネル崩壊後は大和川を渡り川の南側を迂回するルートに変更されています。

 

 

撮影者:大岡さん

資料館には ジオラマ が置かれていて地滑りの内容が分かるようになっています。

山の上に白い帯状の断層が見られますが、そこが地滑りが起きる場所だそうです。

幅 1km長さ 1.1km の範囲だそうです。

資料館での説明も終わりいよいよトンネル見学に行きます。

 

地滑り対策のポイントは3つだそうです。

① 地滑りする土を除ける

1963年から1980年の18年間で10トントラック17万台分の土を除けたそうです。

その土は大阪湾の埋め立てに使ったそうです。

② 排水工事

地下水や降った雨を地中にトンネルを使って大和川に流す工事です。

54本の縦井戸を掘って地中トンネルに繋げて、井戸の周りに放射状に集水ボーリング管と呼ばれる管を打ち水だけを集めるパイプです。

4,000本以上で全長156kmの長さにもなるそうです。

③ 滑る土を止める

杭を打って土砂を停める工事です。

最大直径6.5mの深礎工55本を含む170本と鋼管杭工と呼ばれる杭が596本打たれているそうです。

 

 

撮影者:中城さん

第1排水工トンネルの入り口です。

入り口の周りには 亀の絵 が描かれています。

この様な入り口が7ヶ所ぐらいあるようです。

見学で入れるのはこの1つのみです。

奥で複雑に枝分かれしているようです。

 

 

撮影者:貝本先生

第1坑 呼ばれる排水のトンネルの中です。

ところどころで、天井から水が落ちています。

集水ボーリング管 を天井に打ち込み、地下水や土に染み込んだ雨水を抜いていきます。

 

 

撮影者:野田さん

この筒の周囲に放射状に 集水ボーリング管 を打って水を抜くそうです。

左下に見学する我々も写っています。

進むと途中で関係者以外は入れなくなっています。

排水トンネルは無数に枝分かれしていて、地滑り地域を網なっていますなっています。

 

 

撮影者:阪野さん

これが地滑りを停める杭になります。

資料館前にあるのですが全てが地上に出ているのではなく地中に埋っているのもあるそうです。

話は別になりますが、ビルなどを建築する前に地中に杭を打って地盤を固めたりしますよね。

ビルを建て替えるたびに杭を打っていますが最後には杭だらけにならないのか心配しています。

これから今回撮影のメインとなる 旧亀の瀬隧道 に行きますが、ちょっと寄り道。

 

 

撮影者:大岡さん

これが 亀の瀬の亀石 です。

奈良県明日香村にも 亀石 があって、どちらかと言えば明日香の方が有名です。

明日香の亀石の伝説は ”亀が西を向くと大和盆地が水に沈む” と言う物です。

一方亀の瀬の亀石が動くと大和盆地に洪水が起こるとのこと。

どちらの説も正しく 亀の瀬の亀石は標高25m程度 大和盆地は100m程度 明日香の亀石は115m 位の高さにあります。

つまり、亀の瀬の亀石が動くと大和川がせき止められ大和平野が水浸し。

そうなると明日香の亀石も水の勢いで方向を変える、いうものです。

 

 

撮影者:日岡さん

亀の瀬龍王社の鳥居です。

阿字門 と書かれています。

近くには 龍田古道 があり、大阪と奈良のメイン道路だったそうです。

その往来の安全を願って建てているのだろうと思います。

本当はガイドの方が丁寧に説明されたのですが忘れましたと言うより覚えていません。

 

 

撮影者:野田さん

亀の瀬トンネルは1931~32年の地滑りで崩壊してしまいました。

その約80年後の2008年11月に地滑り対策工事で明治時代のこの隧道が発見されました。

強度的にも十分安全と判断され今日の公開となっています。

地滑りツアーの最後にはこのレンガ構造を利用して プロジェクトマッピング が催されています。

 

プロジェクトマッピングの内容を少しばかり紹介

 

 

撮影者:中城さん

何やら神秘的でもあります。

過去の文化や風景、未来感覚の映像も出てきます。

 

 

撮影者:貝本先生

蛇の鱗のようでもあり、文字が書かれていたり、映像であったり、絵が回転したりもします。

 

 

撮影者:阪野さん

これは火山の映像ですね。

映像が回転する場面では酔って吐きそうになり、気分を壊す人も居るらしいです。

 

 

撮影者:日岡さん

左右にプロジェクトの機械が設置されているので三脚は倒れないように注意して下さいとのことでした。

 

 

撮影者:大岡さん

季節の背景もあり蒸気機関車の絵も投影されていました。

 

 

記念撮影です

ここでツアーは解散となりました。

我々は 記念撮影 をしました。

今回はとても勉強にもなり有意義なツアーでした。

 

この後は この地滑り の山頂などが再開発され公園になっているようなので、そちらで昼食を摂ります。

その前に綺麗な風景があったので撮影。

 

 

撮影者:野田さん

見事な菜の花ですね。

食事の前に綺麗なこの場所で各自が撮影しました。

この道を右へどんどん登っていくと 里山公園 があります。

 

 

撮影者:中城さん

BBQもパターゴルフも出来るようです。

 

 

撮影者:中城さん

各自お弁当を持参ですが、1人居ません。

そう、撮影者の 中城さん が写っていません。 (当然なんですが残念です)

 

 

撮影者:阪野さん

食後は解散で、自由に撮影して自分の判断で各自帰ることになりました。

ここは一番東側になり大和盆地を見下ろせます。

 

 

撮影者:日岡さん

入り口に 山羊さんが居る と書かれた看板があって山羊さんを探しに来ました。

眼が細い~。

 

 

撮影者:阪野さん

この日は天候にも恵まれましたので多くの家族ずれが花見を楽しんで居られました。

 

今回企画して頂いた会長さんやスタップに感謝の一日でした。

 

 

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