野口悠紀雄の経済評論,最新版2024を読んでいます。〈9月1日、2738〉
・高度専門家の教育体制
・デジタル化の実現へ
・生産性の上昇を伴う賃金上昇
などを具体的に進める必要がある。
モデルとするアメリカですが、現在の大統領選挙に見る通りアメリカ社会の価値観も
二分されてきた。共和党・民主党のいずれが勝利するかわからないが、
・防衛力を日本が持つ方向
は強まるだろう。
著者とは少し違うスタンスですが、
現在の中国はたしかに強権国家で要注意(第6章)ですが、文化面でのつながりを歴史的に考えるとアメリカとは比較にならない。
地理的な近さからいっても、災害時のことを考えれば、より大陸との相互理解を増す政策を意識すべきではないか?
社会政策の面でも、アメリカは1935年社会保障法以来長く医療を民間にゆだねる政策をとってきた。ヨーロッパをモデルとした日本の「国民皆保険」政策との乖離は大きい。
著者は、介護政策について介護職の賃金の大幅引き上げを示唆している(p149)。
だが、日本社会の伝統を踏まえると(もう遅いかもしれないが)奄美などに残る地域で支えるというスタイルに注目することも必要ではないか?
(冨澤公子氏の実証研究)
最後に、政策を変えるのは政治ですが、現在の日本では、政治は既得権の維持のために機能しているが、「改革」のための知恵と精神に欠けている。野党各党の退廃もひどい。
マスコミの自己防衛というか改革への羅針盤のなさも目立っています。
昨日、夕方、近所の農学部の田んぼから。