ねこはいつ日本に入ってきた? | ふるふワールド

ふるふワールド

映画が3割、残りはノンジャンル
記事への感想もらえたら嬉しいです...つらつら続けて10年目

昔の日本の文献に猫が初めて登場するのは宇多天皇(867年~931年)が猫を飼っていたと載っているのが最初らしい。庶民が猫を飼い始めたのは江戸時代からだが、平安時代初期は一部の特権階級が飼っていた貴重なペットだったと思われる。

さらに文献には載っていないが飛鳥時代から奈良時代に歴史で学んだように、遣隋使や遣唐使で今の中国と日本の交易の中で、中国から船で運ばれる仏教の経典、書物、絵巻物などをネズミがかじるので、その防止対策として猫も一緒に日本に入ってきたと考えられる。

 

ところが近年、長崎県の離島・壱岐島のカラカミ遺跡から猫らしき骨が発見された。奈良文化財研究所などの鑑定で、人に飼われたイエネコらしいことがわかった。2011年の調査ではその骨がイエネコであること、生息時期が紀元前2世紀ごろであることが分かった。

 

 

今の韓国南部の金海遺跡から同じ時期にあたるイエネコの骨が発見された。

つまり紀元前200年前にすでに猫は朝鮮半島から日本に入ってきたということになる。

九州北部は朝鮮半島から近く、また壱岐島からもっとも近い佐賀県本土までわずか26キロ(長崎県の離島ではあるが、壱岐は佐賀県が近い)、さらに佐賀から長崎県、福岡県と九州北部へとごく少数の猫がすでに渡っていた可能性もある。今のところ壱岐島でしか発見されていないが、今後九州北部で見つかる可能性もあるのではないか。

 

ちなみに九州では尻尾の短いかぎ尻尾の猫が多い(かぎ尻尾でも尻尾が長い場合もある)。

これは江戸時代のオランダとの貿易で、船の積み荷をネズミにかじられるため、そのネズミ対策としてオランダから日本への中継地点インドネシアから猫を乗せてきた。それが長崎出島から九州に広がっていった模様。

現在は中国・朝鮮半島ルートの尻尾の長い猫とこのインドネシアルートの尻尾の短い猫が混在している。