幼児期の犬のしつけで、最優先におこないたいトイレトレーニング。

 

しかし、このトイレのしつけに失敗し、相談に来る方が最近増えています。

 

部屋のあちこちでするようになった。

寝床でもおしっこをしてしまう。

 

このような困りごとが多いんです。

 

どうしてうまくいかないのか。

それはもしかすると、犬の習性や考え方に合っていない方法で、トイレのしつけをしているからかもしれません。


 

 

  ◯主流が良いとは限らない

 

室内飼いの犬のトイレ、みなさんはどのようにしているでしょうか。

 

よく聞く方法は、大きいケージの中に、犬のトイレと寝床を半々にして一緒に置いておく方法。

 

留守番のときでも、深夜でも、寝床と一緒なのでいつでも用を済ますことができる、という方法です。

 

でも実はこの方法、人間にとっては都合がよいですが、犬にとっては分かりにくい方法なんです。

 

例えば、留守番のときに寝床のエリアで、トイレをしてしまったとします。

 

しつけの初期には、このようにミスすることはよくあることです。

 

しかし、飼い主には「いつしたか」は分かりません。

 

分からなければ直すタイミングを逃してしまうことになります。

 

ミスをしても直すことができないと、犬には「ここ(寝床)でしてもいいな」になっていきます。だんだんと、トイレをする場所の境界がなくなっていきます。

 

いつでもできるから、「いつでもどこでもトイレOK」と思ってしまう。

 

そうなると、部屋の中に放したときも、「どこでもしていい」になっていきます。


 

 

  ◯犬が混乱しないように

 

 

では、どうするとうまくいくのか、

 

それは、

「寝床とトイレを完全に分ける」です。

 

トイレ専用のケージを用意して、

ハウスから出したら、まずはトイレ、終わったら出す、を徹底すること。

 

「ハウスから出す、トイレのケージに入れる、おしっこをする、おしっこが終わったら出す」

 

この繰り返しです。

 

失敗することもあるけれど、繰り返していくことで直っていきます。

 

犬にとっては「トイレの場所は絶対ここ」とはっきりしているので、どこでもOKではない、ということを覚えやすいんです。

 

早い子で、1〜2週間ほどで覚えます。



 

 

  ◯習慣になると

 

 

こうして習慣にしていくと、成犬になったときに、犬にとっても飼い主にとっても、ものすごく生活がしやすくなります。

 

トイレの頻度は、子犬は1〜2時間で1回ですが、徐々に回数が減り、成犬になると1日2〜3回で間に合うようになります

 

朝起きた時、仕事からの帰宅後、夜寝る前、などを決めて、トイレのケージに入れるようにします。

 

絶対に寝床とトイレは別。

「決まったパターンで、ハウスからまずはトイレ」を習慣にしていくんです。

 

習慣になると、飼い主が促さなくても、「(トイレ)しなさい」といえば

自分でトイレのゲージに入ります。

さらに眠くなれば自分で寝床のハウスにも行くようになります。

 

大事なのは、トイレの場所は絶対ここ、を覚えさせること。

 

時にはミスすることもあるけれど、まずはここでトイレする、が大事なんです。

 

ぜひ、これからパピーを飼おうと思っている方がいましたら参考にしてみてください!



 

※補足※

幼児期にしつけができない、家を空けていることが多い、という方もいると思います。

 

様々な犬を見てきましたが、幼児期の長時間の放置は推奨できません。

幼児期に長い留守番をさせるなら預けた方がいいです。

 

幼児期は本当に手がかかります。目が離せません。

さらに、習慣は1歳未満で定着していきます。

この幼児期に変な習慣がついてしまうと、直すのに大変苦労します。

 

パピーを飼うことは、ご自身の生活習慣、ライフサイクル等を考慮して、慎重に検討していただければと思います。