突然ですが、毎日の生活の中でふと、
話を聞いてほしいなぁ、
誰かそばにいてくれたら嬉しいなぁ、
これ一緒にやってほしいなぁ、
かまってほしいなぁ、
…と思うことはありませんか?
そのような時に、自分をチラチラ見て、近寄ってきてくれる人がいたら、
「話を聞いてくれるのかな?」
「一緒にやってくれるかな?」
と期待しますよね。
でもその期待とは裏腹に、話しかけても上の空。
別のことに意識が向いて自分のことを見てくれない。一緒にいてくれると思ったのにチラッと視線をくれただけで別の場所に行ってしまう。
…そのような態度を取られると、とても悲しくなります。
イラっとしたり、注意をひこうと、ちょっとしたアクションをおこしたりするかもしれません。
しかし、思い返してみてください。
犬に対してあなたも、似たようなことをしていませんか?
例えば、
・かまえないのに声をかける
・かまえないのに見る
・かまえないのに放しておく
・かまえないのに留守番で出しっぱなし
・かまえないのに一緒に寝る
などなど。
かまってくれるのかな、遊んでくれるのかな、そばにいてくれるのかな。
犬はそう期待したけれど、結局かまってもらえない。
かまってほしいのに、相手をしてもらえない。
これは、満たされないまま放置されているようなものです。
これらが招くことは、
「問題行動とストレス」です。
忙しいけど、とりあえず犬を放しておく。
→犬はかまってもらえない
→暇ですることがない。
→その結果、余計なイタズラをする。
これは犬が悪いのでしょうか?
このイタズラは、防げるイタズラです。
そう考えると、人間側に問題があるのではないでしょうか?
かまえないなら放しておかずに、ハウスにいれるべきです。
中途半端にかまわれると諦めがつかないのです。
期待だけもたせるのは、逆に可哀想です。
犬は、放されて満足するわけではなく、かまわれて満足するのです。
期待だけもたせてかまわないと、ストレスも感じます。それが吠えや噛みに繋がっていきます。
催促して吠えたり、「かまって!」と服を噛んで引っ張ったり。
留守番させて可哀想、だから放してあげよう。
これで犬は満足しません。
留守番をしていて飼い主のあなたが帰って来た時に、犬はどうして、あんなにたくさん反応してくれるのでしょう?
「おかえり!」
「遊んで!遊んで!」
「なでて!なでて!」
大好きなご主人が帰ってきた!嬉しい!
甘えたい、かまってほしい、遊んでほしい…
そのように見えませんか?
ですから、「可哀想」と思うのなら、たくさんかまってあげてください。
確かに仕事をしていると、かまえないことが多いと思います。そうなると、ハウスの時間が必然的に長くなるでしょう。
それが「可哀想」と思うのであれば、あなたがすべきことは、かまう時間を少しでも作ってあげることです。
犬はぬいぐるみではありません。
体温のある、動き回る、愛情を欲しがる、生き物です。
自分の都合の良い時だけ取り出して、忙しい時はかまわない、というわけにはいきません。
生き物を飼うということは、過去の記事でも書いてきたように、しつけに時間をかけること、そしてたくさんかまって愛情を注いであげることが、とても大切なことなのです。