にふぇーでーびる! | ファンキー・中村の“おっかねえかも知んない”話

にふぇーでーびる!

さて。

帰る支度を始めよう。

この度の沖縄行程も、実に有意義な日々を過ごさせて頂いた。

中には人には言えないもの、言ってはいけないこと事等も多くあり……

そこにたどり着くためには順序がある事、そしてそれは絶対なのだ!という事を知らされた。

つくづく思う。

“ウチナーは奥深い!”

“ウチナーは温かい!”

人が人として生き、人らしくその最期を迎えるに相応しい場所。

道行くおばーが微笑んでくれる。

野良仕事のおじーが会釈してくれる。


先日、一人で三線片手に読谷の浜へ出向いた折……

「あい! あんたなんね? なんか悩んでいるの?」

手に線香を持った、見知らぬおばーに声をかけられた。

突然の見立てに動揺し、何をどう返していいかが解らず、俄作りの笑顔を向けて「いえ、別に……」と返した。

するとおばーは、天を仰ぎながらガッハッハと笑い「なんくるないなんくるない! 先に明かりが見えてるよ~! 自分にまきんなよ~!」

そう言って見知らぬ筈の私の頭をクシャクシャと何度も撫で回し、右手で“グー!”の仕草をすると、そのまま何処かへと去って行った。

嬉しくて恥ずかしくて、切なくてやるせなくて、その凛とした後ろ姿を見送りながら、止め度もなく溢れ来る涙を拭う事無く立ち尽くしていた。


さあ。

次の段階へ進むとしよう。

新たな一歩を、今ここから踏み出そう。

総てに感謝。

総ての人に感謝。

総ての出会いに感謝。

そして、様々な想いを詰め込んだ重いトランクを閉めよう。



にふぇーでーびる!