友好の継続と断絶 | ファンキー・中村の“おっかねえかも知んない”話

友好の継続と断絶

去年暮の事になるが、車関係の友人Aに塗料業者Cを紹介した。

その業者が扱うのは<Dhuponn>や<House Of Kollar>といった高価なものばかり。

当初は業者サイドからも喜ばれ、後日菓子折りを持って挨拶に来たほどであった。

ところが。

最近になって、突然当該業者の態度が硬化した。

何があったのかと聞いてみると、とんでもない事が発覚したのだ。

「Aさん、お金振り込んでくれないんですよ。最初は(多少の遅れは仕方ない)と高を括っていたのですが、最近になり二か月三か月は当たり前にずれ込むようになったんです」

それ自体に驚きを隠せずにいた事は確かだが、尚も私を驚愕させたのは次に出てきたこの台詞!

「思い余って先日Aさんを飲みの場に誘い、思い切って腹を割って「うちも楽ではないので、どうか規定通りに振り込みお願いします」と話してみました。すると・・・「中村さんとの話で、支払いは“有る時払いの催促ナシ”となっている。今更そこを曲げられ、すぐに払えと言われても無理だね」と」

「なんだって!!」

「・・・本当に中村さん・・・そんな事言われたんですか?」

「バカか!! 俺がそんな事言うわけねえだろ!」

「や、やっぱり!」

「ああ?」

「実はですね・・・」

ここからが更に驚きの度合いを増す!

「横浜にあるGさんって外車屋さん・・・お仲間ですよね?」

「もちろん。あそこの社長とは旧知の中で・・・・・・」

「だったら! だったら・・・まずいですよ中村さん」

「何がよ!?」

「Aさん、「中村に頼まれた」と言って、Ferrariの部品を大量に持ち出してます!」

「なん・・・だって?」

すぐにその場から各方面に伝令を飛ばし、現在はなんとかかんとか事は収束。

誰もそれ以上の被害には及ばなかったものの、現状AがG社から持ち出した商品の総額は2000万円を超える程に膨らんでいる。

「お前に確認もせず持ち出させたうちにも責任はある。あとはこっちに任せとけ」

G社の代表H氏の言葉だ。


今回の一件は、C社の社員が“ちゃんと”話してくれた事で総てが氷解した。

物事は総て同じだ。

話さなければ理解しあう事はない。

そして何の解決にも及ばない。


たまさか仕入れた情報が正しいとは断言できず、その真偽は当事者だけが知り得る事なのだ。

巷に流れている噂が、総て嘘だとは言わない。

“確認せよ!!”という事だ。