サントスアンナ 秦建日子プロデュース公演Vol.13 『Pain』 | Funky Music, Funky Life

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ああ素晴らしき音楽人生かな!!

2011年9月18日 サントスアンナ 秦建日子プロデュース公演Vol.13 『Pain』@ ウッディシアター中目黒

千秋楽公演も無事終わったようなので感想を書いてみたいと思います。

今回の舞台は歌手であるサントスアンナさんにとっては、歌要素がないお芝居への初挑戦でした。それをよく知らずに「歌楽しみにしています」ってつぶやいてしまい「ミュージカルではないので、私は唄いませんよ!」と叱られてしまった自分。まぁええ、まぁええ( ´ー`)

Funky Music, Funky Life-『Pain』3

場所はウッディシアター中目黒(キャパ100)。でもこの前のキンケロとは東横線をはさんだ反対側。目黒銀座とかけっこうレトロな雰囲気だが、ところどころにおしゃれなカフェやブティックがあるという時代感覚が麻痺しそうな不思議な通りにシアターはありました。

Funky Music, Funky Life-『Pain』1

今日のシステムは指定席ではなく、全席自由で整理券配布は開演の90分前という感じ。14時開演だったので、12時過ぎ並びにました。地下への階段で並んでいるときにアンナさんらしいき人とすれちがいました。が、マスクをしていたので正確にはわからず声かけられず・・・早く並んだ甲斐あって整理番号4番をゲット。一旦駅前までもどって「田舎ざる蕎麦」で腹ごしらえ。

Funky Music, Funky Life-『Pain』2

開演30分前に再度劇場へ・・・センター通路端2段目の全体を見渡しやすい場所に座れました。
14時の開始直前に出演者の女の子が現れて凄くぶっきらぼうな前説、というか注意事項の説明・・・緊張してたのでしょうか(^_^;)

さて、お芝居ですが、だいたいこんなストーリー(でいいのかな・・・)
東出一郎(藤原習作)は傲慢で自信過剰なカメラマン。しかし若くしてぼけてしまった母親山田幸子(築山万有美)と同居していることを秘密にしている。幸子は若き頃に恋仲にあった仙石一郎(藤沢大悟)の自殺という悲しい過去を背負っており、その失意により好きでもない男と結婚し、生んだ子供に同じ「一郎」という名を付けていた。
そんな東出一郎の家にカメラマン志望の依子(サントスアンナ)が押しかけてきて同居が始まる。
ストーリーは[過去]仙石一郎と矢野幸子(山田幸子の旧姓:かでなれおん)、そして職場の同僚である加世子(比企理恵)の三角関係と、[現在]わがまま放題だったカメラマン東出がその影響力を失い凋落していく様子を並行に描きながら進んでいく・・・
依子は実は過去に東出に写真を撮られており、その写真のもつ痛み=Painに心を打たれ涙した編集者の右田(松下修)が東出の才能を信じ、写真集『Pain』の企画等いろいろな仕事を優遇してきたが、最後には見切られてしまう・・・


Funky Music, Funky Life-『Pain』5

「アンフェア」の原作者秦建日子さん演出の舞台ということでしたが、ひとことで言うとなかなか難しいお芝居でした。1回見ただけではちょっと全容理解無理っぽい。ステージ上にはセットらしいものは何もなく、出演者の演技や小道具だけで過去と現在を見分けることからスタート・・・(>_<)

アンナさんの役どころは、東出の車にはねられた事を装い、それを理由に自宅に居候する元気な女の子。ぼけてしまった母親幸子とも心を通わせるといった、全体的にダークな展開の中でフレッシュな気分にさせてくれる存在でした。それだけに難しかったでしょうね・・セリフも長くて早口なのが多かったのですが、滑舌もよく声もよく通っていて、初めての本格的な舞台とは思えないくらい素敵でした。衣装もヘアスタイルもまさに普段着って感じでリラックスしてできたのか?(^^) 過去のシーンに戻ったときの何分にも渡るフリーズ演技は大変だっただろうな・・・・ダンスシーンには参加してなかったよね?

あと若き日の幸子を演じたかでなれおんさんはグラビア出身だったんですね。幸薄い雰囲気プンプンで天真爛漫&軽薄で気の多い一郎への、強い思いをストレートに表現できない自分の心の内面の葛藤をすごく上手く演じていていたと思います。帰ってから見たグラビア時代ほどグラマラスには見えなかったけど痩せたのでしょうか? でもさすがに「ぱかっぱかっ!」と言いながら走ってくる男(一郎)は痛すぎると思うけど・・・あっ、だからPain?

あと比企理恵さんのおばさんぶりが(芝居とはいえ)驚きでしたね!アイドル時代を知ってるだけに…(^_^;) このお芝居の笑いの要素の60%位は彼女発でした。しかし最後はシリアスに一転。芝居に幅を感じさせました。あと東出の助手の「青木!」の顔演技が何回見ても楽しかったな。

Funky Music, Funky Life-『Pain』4

でもね、客席が狭すぎでした。千秋楽間際の土曜日とあって座席は満杯座布団をひいて階段に座るともうギュウギュウ詰めな感じ。法事の座布団ならびな雰囲気…? さらに隣の席にきた長身男が挙動不審で終始ガサガサしてて、(途中なんども寝てたし・ヽ(`Д´)ノ)舞台に集中できなかったのが残念でした(T_T)

役者さんは皆さん迫力満点で渾身の演技(実際涙を流して演じられている方が多数いたし!!)だったけど、もうストーリー的に少し分かりやすく表現してもいいのかなと思いました。なんで一郎は自殺したんだろう?お買い物とか職場の喫煙室とか、ゴルフOBとかもパンダのきぐるみシーンとかもよく意味がわかんなかった。伏線たくさんあってそれが最後一本いつながるという快感も少しはありましたが・・・まぁ何も分かっていない素人の感想です(^_^;)

舞台終了後、ロビーやシアター前の公道に役者の皆さんがたくさん出て来てお友達や常連さん(?)の皆さんと記念撮影&談笑されておられました。ざっと見たところアンナさんはいなかった模様。こういう時に誰の知り合いでもなくファンとして一人で観に行っている自分は凄く疎外感を感じてしまう・・・舞台演劇の世界ってこうやって知り合い同士の観劇数珠つなぎでなりたっているのでしょうかね・・・ブログを見つけてもだいたいお知り合いな感じだったし・・・(またまた素人の愚痴でした(^_^;)