【あらすじ】

舞台は1950年代のNYはマンハッタンにあるウエストサイド。

そのエリアは、決して裕福ではなかったが、自由な風潮を持った移民の町として知られており、様々な国から集まった移民たちで、日々争いも絶えなかった。

特に、ポーランド系移民とプエルトルコ系移民との対立は顕著であり、あることがきっかけでこの両者は決闘を行うこととなり、勝った方が、その縄張りを仕切るという約束をすることに。

そんな敵対関係のポーランド系移民の元リーダー、トニー(アンセル・エルゴート)と、プエルトリコ系移民のリーダーの妹マリア(レイチェル・ゼグラー)が、ダンスパーティーで出会い、恋に落ちる。敵対視されている二組であるが故に、その恋は決して許されるものでない。

そしてそのことが、仲間を交えて様々な困難へと導くことに…。

 

【見どころ】

1960年代に既に映画化もされている作品ではあるが、改めて、巨匠スティーヴン・スピルバーグ監督が映画化したことで話題に。米アカデミーにも複数部門でノミネートされたことで、そのことだけでも見どころ満載であるが、ブロードウェイミュージカルのイメージの強い作品が、映画になると、どんな風になるのか?興味津々で拝見した。

実のところ舞台も見たことがなかったが、この壮大なスケールの映画が、舞台という限られた空間で演じられたらどうなるのか?逆に舞台を観たくなる作品である。

例えば、(ミュージカルなので当然存在する)ダンスのシーンなどは、かなりの空間を割いて描かれているが、舞台というスクエアな空間だと、あの奥行きがどんな感じに描かれるのか?等、想像を掻き立てられる作品である。

恋愛映画でもあるので、対立しているが故の切ないシーンもあるが、そこも含めて、ミュージカルをあまり感じさせない仕上がりに、さすが巨匠と叫びたくなる(笑)

 

【評価】★★★☆☆星3.9

最近は、3時間近くの長尺作品が多いものの、どれも、えっ?3時間?と、あまり時間の経過を感じさせないものが多い。そんな中、正直、今作品がミュージカルが故に、1つの事実を伝えるのに回りくどい表現も多々あることで好き嫌いが分かれるところではあるが、私としては、過去のミュージカル映画に比べれば、あまりくどさを感じなかった(ゼロとは言いませんが・苦笑)。

ただ、良作が昨今多いが故、相対的に4までの評価には至らない気がして、手堅く3.9でお許し下さい(笑)