斜陽動き出す 少し前 薄い皮膜に覆われて 音のない世界 色のない世界 ばんやりとした光の粒子 この息苦しさは きっと嵐の前の静けさなんだろう 外では暖かい風が吹いている 日が射し、雪が解け始めている この冷たい部屋の中で一人 外気を感じながら 小さくうずくまっている いつか いつか 目を覚ます時 殺伐とした風景を この色で染めていく コバルトブルーに溶け合う 茜の陽を