亡くなった家族のポイントは相続できる?:Vポイントや楽天ポイントなどの意外な落とし穴 | 葬儀相談・葬儀専門家 生前葬儀アドバイザーの葬儀・終活相談所

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お亡くなりになられたご家族の「クレジットカードなどの大量のポイントカード」について、故人が貯めていたそのポイント、実は現金のように単純に相続できないことをご存知でしょうか?

 

今回は、意外と知られていない「ポイントの相続」について、主要なサービスの規約と、終活アドバイザーとしての視点から解説します。

原則は「本人のみ利用可能可能」多くのポイントは相続できない

 

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ポイントカードのイメージ

実は、ほとんどのポイントサービスやクレジットカードの会員規約において、「会員資格は一身専属(本人のみ有効)」と定められています。

 

つまり、会員であるご本人が亡くなった時点で契約は終了し、同時に貯まっていたポイントも失効(消滅)するのが原則となります。

  • 一般的なクレジットカードのポイント: 死亡により退会扱いとなり失効。

  • Tポイント(Vポイント)や楽天ポイント: 原則として相続不可(※ただし、楽天は特定の条件やカードの種類により例外規定がある場合も要確認ですが、基本は本人利用限定です)。

 

「家族がパスワードを知っているから」といって、亡くなった後に勝手にポイントを使って買い物をすると、規約違反になるだけでなく、場合によっては相続トラブル(遺産の使い込み)とみなされるリスクもあるため注意が必要です。


例外的に相続(継承)ができるポイントとは?

すべてのポイントが消えてしまうわけではありません。代表的な例外が「航空会社のマイル」です。

  • JAL / ANA: 所定の手続きを行い、戸籍謄本などの必要書類を提出することで、故人のマイルを法定相続人が引き継ぐことが可能です(※ただし期限や上限などの条件あり)。

このように、サービスによって対応は真っ二つに分かれます。「資産価値がある」と思っても、規約上は「サービスの一部」とみなされることが多いのが現状です。


専門的アドバイス「ポイントの生前整理」

相続手続きの現場でも、数万、数十万円分のポイントが手つかずで消えていくケースは少なくありません。これを防ぐための対策はシンプルです。

  1. 元気なうちに使い切る
    これが最も確実な方法です。日用品の購入や、家族へのプレゼントなどで消費しておきましょう。

  2. 家族カード(ファミリーマイル)を活用する
    生計を共にする家族間でポイントを共有・合算できるサービスにあらかじめ登録しておくことで、実質的に家族に引き継ぐことができます。


まとめ:見えない資産「デジタル遺産」への意識を持つ

ポイントやネット銀行、仮想通貨など、通帳に残らない「デジタル遺産」のトラブルは年々増加しています。

 

「たかがポイント」と思わず、エンディングノートに
「どこのポイントを貯めているか」
「ID・パスワード」などを整理しておくことは、残されたご家族が手手続きをしやすくするための大切な情報となります。