手強いねぇ〜変則英語・・・ | 船津洋 『子どもが英語を話しだす』 ~英語教育のために、今日も東奔西走!~

船津洋 『子どもが英語を話しだす』 ~英語教育のために、今日も東奔西走!~

英語教育に携わり23年。その甲斐あって、ネイティブ並みに洋書を読む小学生、英検1級合格の中学生、英語で難関大突破と、嬉しいご報告を続々頂きます。
――かたや「日本人の英語力、依然としてアジア最下位」の現実。
英語教育を天職だと光栄に思い、まだまだ奔走します!

ハブ ユー エバー シーン エニシング ライク ジス?

このように、th, v, s, などの発音を

和風にザジズゼゾ、バビブベボ、シに置き換えて、

さらに、子音で終わる単語に、

かな音のように母音を適当につける。
(↑無意識でやっていますがちゃんと法則はあります)

それでも、英語は通じます。

ただ大前提として、文法が正しいこと、

さらに、願わくば、英語発想の文章であること。
(↑和文英訳ではなくてね)

でも、なぜ「発音なんかどうでも良く」なったのかというと、

これって、明治時代前半の事情によるんですね。

この当時は、まだ教科書が日本語じゃなかった。

数学も地理も、化学も物理もなんもかんも、

教科書は英語。

で、学生達はその教科書を読み解かなくてはいけない。

だから、英語の授業のための英語ではなく、

全ての学問をするために英語が必要だった。

でも、言ってしまえば、

教科書が理解できればよい。

だから、発音なんかどうでも良くて、

漢文みたいに、返り点と送り仮名つけて読めばよい。
(↑本来は漢文もそのまま読めば良いんですけどねぇ)

で、このように発音とか会話とか英語のままの理解、

というのを重視せず、

内容の理解に特化する学習法を

「変則英語」というらしいです。

逆に、発音とか会話、さらには、漢文を読み下さずにそのまま読むような、

英語もそのまま理解することを目的とした学習を

「本則英語」というらしい。

まぁ、これは好みで選べばよいわけですが、

いや、好みというか、、、必要性?

いや、やっぱり好みか・・・。

当時の話に戻すと、

変則でもなんでもいいから、とにかく教科書を理解する

事と同時に、

そもそも、本則で教えられる教師がいなかった。

これは、今でもそうですけどね。

ALTなんかいますけど、彼らは日本語が出来ないから、

日本人に英語を本則で教えることは不可能です。

本則でやるには、

日本人で文法なんかも知っていて、

さらに、英語の会話や発音などがバッチリ出来ないといけない。

繰り返しますが、

今でもいないなぁ。

留学したりして英語に堪能な人はいますけど、

そんな人達は教師にならないからなぁ・・・。

で、話を戻すと、当時は必要に迫られての変則だったのですが、

明治も後半になると、

教科書が日本語になってくる。

つまり、母語で高等教育が出来るまでに、

日本も先進国となるわけです。
(ちなみに植民地化されていた地域では、
未だに高等教育は外国語だったりする)

で、変則でもなんでもいいから英語を理解する必要が無くなっちゃう。

でもでも、先ほどの理由。

つまり、本則で教えられる教師の不足から、

自然、変則英語でやるしかない。

今日では、もう少しは事情も良くなっているようですが、

それにしても、

日本人全体としての英語力が向上している訳ではない。

逆に、大学全入になってからは、

学習意欲の低下と共に、

英語力まで低下しているかもしれない。

はてさて、「一人一党」と表現するのがぴったりな、

日本の英語教育。

果たして王道は何処に・・・。

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