あの子と一緒のクラスになりたい!クラス替えの仕方① | 元中学校教師が教える学校のウラ話

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公立の中学校で25年間、勤務していた私が「クラス替えの仕方」「修学旅行」「部活」「未納」「モンスターペアレント」「学級崩壊」「いじめ」「不登校」「人事異動」など、今まで話すことができなかった、学校のウラ話をお伝えしていきます。


テーマ:

先生たちは裏でこんなことを言っている!



1.そろそろ気になるクラス替え!
2.クラス替え準備(クラス替え一覧表の記入)
 ①旧学級
 ②氏名
 ③成績
 ④部活動
 ⑤ピアノ

 ⑥走力
 ⑦PTA役員
 ⑧リーダーシップ
 ⑨人間関係
 ⑩特記事項
3.一覧表を1人ひとり切って短冊に!
 ①短冊を成績順で貼る
 ②「担任優先型」or「均等型」
 ③情報も元に短冊(生徒)交換
 ④最終調整(成績や部活、元クラスなど)


※この記事は過去に書いた「クラス替え」の記事を加筆・修正したものです。


1.そろそろ気になるクラス替え!

3月に入りました。今年度も終わりに近づいています。

この時期になると子供たちは、このようなことを言い始めます。

「先生!私は来年だれのクラス?」
「○○ちゃんと一緒のクラスにして!」
「クラス替えってどうやってするの?」

そこで、今回はどのようにクラス替え(学級編成)が行われているのかを紹介したいと思います。

ちなみに、小学校では人間関係をメインにクラス替えを行いますが、中学校では人間関係以外にも、成績やピアノ、走力など様々な要素を考えてクラス替えを行います。


2.クラス替え準備(クラス替え一覧表の記入)

クラス替えは、早い学校では1月の下旬から始まります。

また、今の時点(3月9日)でクラスが決定している学校もあると思います。

少し早いと思うかもしれませんが、1月下旬から2月初旬になると、クラス替え(準備)が始まります。

具体的に何をするのかと言うと、担任が「クラス替え一覧表」に生徒の情報を記入していく作業を始めます。

クラス替え一覧表には、下記の入力項目があります。


①旧学級

旧学級とは1組、2組(A組、B組)など前学年の学級を記入します。

私の勤務していた学校では、旧学級項目の色を変えていました。(1組→赤、2組は黄色など)。目でバランスを確認しやすくするためです。

なぜ、旧学級の項目があるかというと、新しいクラスに旧学級の生徒を均等に割り振る必要があるからです。


②氏名

子どもの氏名を記入します。


③成績

私が勤務した小学校には、この項目はありませんでした。

私が勤務した二つの都道府県の中学校には、どちらにもあった項目です。

中学校では高校受験を視野に入れなければならないため、この項目が加えられます。

クラスによって成績に差があると、教科書の進度が遅くなってしまったり、保護者や塾から苦情がきたりすることがあるからです。

ほとんどの学校では、2学期に行った期末テストと冬休み明けに行った実力テストの合計点(1000点満点)を記入しています。


④部活動

部活動の項目も小学校にはありません。

この項目も旧学級同様になるべく均等になるように配置していきます。

均等にする理由はこのような苦情が来ないようにするためです。

「うちの子だけ、クラスが違うから試合などの連絡が来なかった!」
「1人だけ違うクラスなので、部活で仲間はずれにされた!」

中学生は土日も部活があるため、クラスの友達より部活の友達と仲良くなる傾向があります。

大人が考えている以上に、子供は同じクラスの部活の人数を気にするように感じます。


⑤ピアノ

この項目も小学校にはありません。

この項目がある理由は「合唱コンクール」があるからです。

合唱コンクールででは指揮者と伴奏者が必要になります。

どんな子供でも指導や支援により、指揮者になることはとりあえずできます。

しかし、伴奏者はそうはいきません。

そのため、各クラスに最低一人はピアノを弾ける子どもを入れなければならないのです。


⑥走力

人間関係のみでクラスをつくってしまうと、あるクラスに足の速い子が集中してしまうこともあります。

そうすると、体育祭の優劣が体育祭をやる前から決まってしまいます。

これでは子どものやる気もでないと言うものです。

足の速い子も最終調整時に、各クラスに均等になるように割り振ります。


⑦PTA役員

PTA役員も各クラスに分散するようにしていきます。

PTA主催の奉仕作業などの活動の時にクラスをまとめる仕事があるからです。

だた、PTA活動と言いますが、実際は担任や担当教諭がほとんどの作業をしているのが現状です。

最近では、PTA不参加の子供もいるため、徐々になくなりつつあるのでしょうか?


⑧リーダーシップ

学級の中に学級委員などのリーダーとなる子どもも分散するように配置します。

若い先生や女性の先生は、リーダーを多く欲しがる傾向にあります。

ピアノや走力と同様に、基本的にはリーダーの子どもたちを各学級に均等に割り振っていきます。

ただ、私はこのように考えていたため「リーダーの項目に○がつく子どもがいないクラス」を持ったことが何度もあります。

「リーダーは誰にでもできる!」
「やる気のある子がリーダーになってほしい!」
「先生が全面的にバックアップする!」


⑨人間関係

この欄には「いじめの加害者」「いじめらの被害者」「正義感のある子」「過去のトラブル」「家族ぐるみの関係」「親や本人からの要望」など、様々な人間関係について記入をしていきます。

また、「一緒にすると負の作用を及ぼす可能性がある子供」なども記入していきます。

力のない先生は、マイナスな内容ばかりを記入し、プラスの内容を記入しません。

「AとBは一緒になるとうるさくなる!」
「CはDとべったりすぎる!」
「EはFがいると悪さをする!」など

力のある先生は、マイナスも書きますが必ずプラスの関係も書き込んでいます。

「AとBは一緒にすれば力を発揮する!」
「CとDは励ましあえる!」
「EはFがいると、元気になる!」


⑩特記事項

「生徒の性格」「アレルギー」「病気」「不登校」などの内容を記入していきます。

新しく担任になった先生が知っていたほうが良い情報を書いていくわけです。

ただ、最近は、「クレームマー」「学年費(給食費)未納くん」「モンスターペアレント」など学級運営を困難にする可能性がある事項の記入も増えてきています。


3.一覧表を1人ひとりに切って短冊に!

さまざま内容を記入した「クラス替え一覧表」は厚紙に印刷されます。そして、それを一人ひとりの短冊になるようにカッターをつかい切っていきます。

この後、この短冊をもとにクラス替え(学級編成)会議が始まるわけです。


①短冊を成績順で貼る

クラス編成会議では、クラス数分の画用紙が用意されています。

各クラスの担任は様々な項目が記入された1人ひとりの短冊を持って画用紙の回りを囲みます。

準備ができると、主任が声をだして数字を読んでいきます。

「1000点(直近2回の定期テストの結果の合計です。500点×2回)」
「999点」
「998点」
「997点」

「はい!」

テスト項目に997(男子or女子の学年1位)と書いてある子がいる担任が手を上げ、新1組の画用紙の一番上にその短冊を置きます。

主任は続けます。

「996点」
「995点」

「はい!」

同様にテストの項目に995(男子or女子の学年2位)と書いてある子がいるクラスの担任が手を上げ、新2組の画用紙の一番上にその短冊をおきます。

成績を均等にするため、4クラスの場合はこのように短冊を置いていきます。

1位の子→新1組
2位の子→新2組
3位の子→新3組
4位の子→新4組
5位の子→新4組
6位の子→新3組
・・・・→・・・

少し古いですが、昔のTV番組のクイズヘキサゴンのように並べていくのです。


②「担任優先型」or「均等型」

基本クラス(成績順)ができた後は、主任の考えによって、クラス替えの方法が変わってきます。

主任が事前に新担任の情報を得ていて、それを元にクラス替えを行って行くのが、「担任優先型です。

この場合、担任の力量や生徒との相性を中心に、生徒を入れ替えていきます。

「均等型」とは、クラスに差を作らず、全てのクラスを均等にする方法です。

全てのクラスにリーダーを配置。

全てのクラスに問題児を配置。

全てのクラスにモンスターペアレントを配置などです。

もちろん、「担任優先型」の方が、短冊交換(生徒交換)は盛んになります。

新担任になる予定の先生たちが、このように考えるからです。

「素直な良い子がほしい!」
「問題児はほしくない!」
「少しでも楽なクラスにしたい!」


③情報も元に短冊(生徒)交換

最初は「男子だけのクラス」「女子だけのクラス」で短冊(生徒)を交換していきます。

「男子だけのクラス」と「女子だけのクラス」がある程度、完成に近づいてからは、「男子だけのクラス」と「女子だけクラス」の相性を考え、組み合わせていきます。

組み合わせた男女のクラスを元に、特記事項(○○くんは×)を確認して、もう一度、短冊(生徒)を交換していきます。

具体的にはこのような感じです。

「このクラスには男子も女子もピアノを弾ける子がいないから、ピアノを弾ける子を下さい。」
「Aさん(女)はBくん(男)にいじめられたことがあるから別のクラスに!」
「成績が同じくらいの子と交換だね!この子はどう?」など
「CくんとDさんを一緒にするとうるさくなる!」
「EさんとFくんは付き合っているから、イチャイチャする!別のクラスにしよう!」など

このようなことも確認します。

「このクラスには学級崩壊の主犯Gくんがいるから、○○先生のクラスに!」
「モンペクラスだ!担任が倒れちゃう!モンペを分散しよう!」

本気でこういう先生もいます!

「私は、(自分の)子どもが小さいので定時で帰ります!問題児は入れないで下さい!」
「Hくんはオタクで気持ち悪いので、誰かもらって下さい!」
「Iちゃんはかわいいから、俺のクラスにします!」
「お母さんが美人だから、Kくんもらいます!」

ちなみに私はこのような視点で考えていました。

「LくんとMくん一緒にしたら元気すぎる!学級委員などで活躍させよう!」
「Nさんはおとなしいけど堅実。副学級委員はどうだろう?」
「OくんとPくんは、部活は違うけど、いつも一緒に帰っているから仲がいいはず!」
「QくんとRさんは二人ともおたくだ!(私と)一緒におたくトークをしよう!」
「次の会議までに、子どもたちを観察しながら考えよう!」


④ 最終調整(成績や部活、元クラスなど)

数回の学級編成会議を経た3月の後半。この時点でほぼクラスのメンバーは決定しています。しかし、最後の確認をしながら、微調整を行っていきます。

微調整ですので、以下のことをもう一回、確認していきます。

「同じクラスに部活が同じ生徒がいるか?」
「同じクラスに元同じクラスの生徒はいるか?」
「ピアノを弾ける生徒はいるか?」
「PTA役員が各クラスに1人いるか?」など

そして、最後に新クラスの成績の平均点を計算します。

もし、この時点で平均点に大きな差が出てしまっている場合は、数人の短冊(生徒)を入れ替えて、調整をします。

→担任は誰が決める?内密に話をして勝手に入れ替えをする担任と主任(次回記事)

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