コロナがはやる前は、とにかくお出かけするのが好きであった。
旅行はもちろん、コンサート、お芝居、マラソン大会。
お食事会や飲み会。
出歩くネタも、付き合ってくれる友達も、
不思議と困ることはなかった。
体力もあったように思う。
コロナがはやり、生活が一変。
自分が生きている間に、外出禁止令が発令されるなんて
思いもしなかった。
好きなアーティストのファンクラブが消滅したり、
劇団の会員になっていても、公演がなくなってしまった。
いろいろな会員をやめて、身の回りは身軽になった。
コロナがはやる前は、アクティブな旅行が好きであった。
のんびりゆっくりする旅ではなく、
そこに行ったら、やりたいことはやり尽くす、
食べたいものは食べ尽くす。
行く場所の情報を調べ、最適な観光プランをたて、
その計画通りになるべく行動する。
旅行に、リラックスを求めていなかった。
コロナで外出が不自由になってから、旅行のテーマが変わった。
小さな宿の温泉巡りである。
いわゆる話題の宿、グルメの宿、高級な宿ではない。
温泉で、部屋数が少なく、それでも大浴場があり、
値段の割に、食事の評判が良く、清潔である。
そして、人口密度が高くないというのも、ポイントだ。
こんな基準で探していく。
3年の間に、”温泉にはいりに行く” がメインの旅行に何回も行った。
コロナ前には、考えられないテーマの旅行である。
そんな中で、ひとりで温泉にはいりに行くのに
びったりの立ち寄り湯に出会った。
昨年の秋以降、すでに8回も行っている。
気に入っている。
山梨 の より道の湯 である。
夫と行ったり、友達と行ったりもするが、
同じ日程で行くだけで、基本ひとり部屋で宿泊する。
そんな宿泊できる立ち寄り湯だ。