マネージャーへの称賛は、アーティストの勲章でもあります!


どうもありがとう!


…さて、ゲストボーカルとして参加する曲が

『PRIDE OF LIONS』

というタイトルで、谷中に歌詞を渡されたとき、

「油断していると泣くな…」

と本能的に感じて、エモーショナルな方向に流されすぎないように歌おうと思いながら練習する日々が続きました。


都内某所の録音スタジオに行ってみると

『変わり続ける景色の中を』を上田現ちゃんとつくった…

『CIRCLES』をKEMURIの皆でつくった…

凄く思い出深いスタジオで、もう、その時点で充分エモーショナルな自分がいて、

「これじゃいか~ん!」

と、違うベクトルに気合を入れなおして録音に臨みました。


雰囲気は最高で、スカパラメンバーが皆、盛り上げてくれる中、涙を流すこともなく無事に終了しました。

『PRIDE OF LIONS』は、曲のスタイル、歌詞、アレンジ、演奏、そして、情熱。

それら、どれをとっても海外バンドのスタイルを模倣しただけのSKAではなくて、真っ正面からプロフェッショナルであり続けることと向き合った証として産み落とされた、自然かつ毅然とした

「スカパラの音楽」

という感じがして、自分もこういう楽曲をかけたらなぁ…と、思わされた曲でした。


スカパラメンバーとおそろいのスーツをつくったり、リハーサルをしたり、新鮮であわただしい時間が流れ過ぎ、CX「FACTORY」という番組に出演する日が来ました。

この番組にも、この番組スタッフにも、ご縁が深くて、バンド解散後に初めて人前に出るのが「FACTORY」で、心から気合が入ったし、また、安心しました。


リハーサルからライブ本番まで時間があったので、目の前にある映画館で映画を観ました。

『アメリカン・ギャングスター』という映画を観たんですが、

これが、物凄い面白くて、緊張感が吹っ飛んで、

「よっしゃ~!一発やってやるぜ!」

アゲアゲモードに一気に突入したのですが、意気揚々と楽屋に帰ってきたら財布がない…

あれれ…? あっれ~!

何処を探してもない…。

もう、焦りまくって、レコード会社でKEMURIを担当していた人に付いてきてもらって映画館に戻って、あちこち探して…

結局、座席に置き忘れられていた財布を従業員の人が発見して保管してくれていて…

バッタバタしているうちに、あっという間にスカパラのライブが始って、

会場の熱気は物凄いことになって、僕も衣装に着替えて出番を待っていました。

見慣れた舞台セットに、見慣れたスタッフ…
そして、ステージへと出ていくと見慣れたKEMURIのTシャツを着たたくさんの人たち。

嬉しかったなぁ。

やっぱり、ゲスト参加させてもらって正解だったと思ったし、改めて感謝したし、なによりも、自分、そして、自分たちが頑張ってやってきたバンドが解散した後も、こんな熱い思いを持ちつづけて応援してくれる人たちがいるんだという事実に頭が下がる思いだった。


ちょっと上ずりながらライブは終了して、帰宅途中スタバに寄って熱いコーヒーを買って、首都高速を走りながら色々考えました。


色んな思いを封印しちゃいけないよなぁ…。

上手く説明できませんが、そう思いました。

でも、一つひとつ、どう表現していけば良いのか…
まったく方法が思いつかなかった。

音楽が一つの方法だったけれど、自分は曲をあまり書いてこなかった…。ひとりになった今、誰が書いてくれるんだ?


俳優も一つの方法だけれど、まだ、船に乗っただけで動き出していない状態だったし、役者はミュージシャンよりも待ちの仕事で、誰かが伊藤ふみおを使おうと思わないと始まらない。
実績のない自分がどうこうできるものじゃない。


何かやりたくても、その場が熟していないことの辛さを思い知らされた夜になりました。


やはり伊藤ふみおとして、ソロアーティストとして人前に出る準備を焦らずちゃんとやらなくちゃだめだな。


そう実感しました。

スカパラとの素晴らしいライブ、素晴らしかったからこそ味わった隔絶した感覚。


熱くて苦いコーヒーと冬色の夜が、自分の気持ちにぴったりでした。



そんな時、突然入ったのが

「上田現、危篤」

のニュース…。


次回は、上田現ちゃんのこと、スカパラとのライブetcについて書きたいと思いまっす。


いつも長文読んでくれてサンキューです!

今日も東京は晴れ!

額には汗!

伊藤ふみおは筋肉痛…。

でも、元気です!


皆、元気~!