馴染み深いスサノオが牡牛に関わっていると聞いて衝撃を
受けた方もいるだろう。しかし嘘ではない。

スサノオを奉っている京都の八坂神社のご神体は牡牛の頭
蓋骨だと囁かれているし、スサノオの別名である荒神さま
の神社には必ず牡牛の像が飾られている。その理屈から言
うとスサノオを含む天孫族はことごとくが牡牛の一族だっ
たことになる。

またスサノオと対立した国つ神は龍の一族という推論が成
り立つ大国主命(おおくにぬしのみこと)は国つ神の象徴
とも言える神だ。調べると次々と証拠が出てくる。

大国主命の息子のタケミナカタノ命(みこと)は天孫族の
攻撃に遭って惨敗し、逃れて諏訪湖の主である龍になった
と言われているし、なぜか大国主命を奉る神社の多い東北
には龍神信仰が盛んだ。

余談になるが出雲の神さまのはずなのに関東以南には大国
主命を主神とする神社は少なくて、東北に集中していると
いう現実は、天孫族によって国つ神たちが東北へ追われた
ということを示しているのではないだろうか。

島根県の一部だけ、まるで離れ小島のようにズーズー弁を
用いる地域があり、それを松本清張さんは「砂の器」で重
要なトリックに使っているのだが、その地域こそ東北のル
ーツなのでは、と考えている。

ちなみにその地域こそヤマタノオロチ伝説の場所なのだ。


メソポタミア辺りから開始された龍と牡牛の闘争は日本に
まで波及したのだ。

そうなると日本の縄文時代にも疑いの目が及ぶ。五千年前
に日本では青森に高度な都市文明の発祥が見られる。三内
丸山(さんないまるやま)遺跡とか遮光器土偶で有名な亀
ヶ岡遺跡やストーンサークルで名高い大湯遺跡がこの時代
がこの時代に該当する。

一時期ストーンサークルが古代の天文台だったとか、遮光
器土偶が宇宙人をかたどったものだと騒がれたことがあっ
たが、決して荒唐無稽な話ではない。

その時代に中近東や中国には宇宙人が出現していた可能性
が高いのだ。宇宙船なら簡単にやってこられる。遺跡や遺
物に宇宙人の痕跡が見られても不思議ではない。

前に私は大国主命のパートナーとして活躍した少彦名神(
すくなひこなのかみ)が宇宙人であった可能性を説いた。

この神は古来より岩立たす少彦名神と呼ばれている。なぜ
そんな言われ方をするのか、ずっと不思議に思っていたの
だが、ある地方でストーンサークルの真ん中に立っている
石の柱を少彦名神と呼んで神格化していることを知った。

なるほど、確かに「岩立たす」という表現に合致している。
いつ頃からその地方で石の柱を少彦名神に結びつけたのか
わからないが、物凄く古いからだと耳にした。

ストーンサークルを縄文人と宇宙人の遭遇を示すものだと
想像していた。

そこに真ん中の石柱を少彦名神と呼んでいる例が出現した
のである。他の地域ではもっと別の神の名を当てはめてい
る、というのであれば私もここに持ち出しはしない。

ストーンサークルの石柱に神の名を用いているのは私の知
る限り一例だけで、それが宇宙人と推定した少彦名神だっ
たことに私は驚嘆し、また納得したのである。


偶然にしてはあまりにも見事な組み合わせではないだろうか。



キラキラフミワートキラキラ