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昨晩は月に一度のお楽しみの合評会の日でした(*^^*)
課題図書をもとに書くリブリオエッセイ。
5月の課題図書は「怖い絵 泣く女編」
今回嬉しいことに「後藤賞」をいただきました♪
今回提出したエッセイは↓
【光と闇は表裏一体】
闇に魅力を感じる。子どものころから。
天真爛漫な子じゃなかった。
笑うことが苦手だった。いや、苦手という意識すらなかった。
暗い、根暗だと言っていじめられた。
魚の死んだような目をしていると、親に言われた。
余計に闇の魅力に憑りつかれた。
図工の授業で絵を完成させることのできない子だった。
それがある時初めて、一枚の絵を描き上げ絵具で塗り上げ提出することができた。
初めて描き上げ提出できたことの達成感。褒められると思った。だのに……
こんなに暗い色使いのこんなに暗い絵を描くのは、心に問題があるんじゃないか。
性格に問題があるんじゃないか。大人にそう指摘された。
西洋絵画に触れ、中でもリアルな中世ヨーロッパの「怖い絵」に心惹かれ、
魂を持っていかれそうになるほどの魅力を初めて感じたのはいくつの時だっただろう?
これは、隠すべき感情なのか。大人たちが言うように病んでいるのか。
心の奥底に闇を沢山抱えた子ども時代だった。誰にもバレないように……なにを?心に抱える闇を?
いや、違う。その内側に溜め込んでいる核エネルギーのような激情を。
怖い絵と怖いストーリーは、私の中の奥深くに渦巻いていたドロドロとしたものを表に出し、
解放していくことを助けてくれた。
怖い絵が好き。怖いストーリーも好き。闇に心惹かれるところがある。
そんな自分を真正面から認め隠さなくなったころから、笑うことが得意になった。
あなたの明るさに救われたと言われるようになった。
光と闇は表裏一体。闇が深ければ深いほど、光は強く輝く。
闇は私の光を支えている。