相続人の皆さんで遺産分割を行う際、
相続した実家には誰も住まないので、相続後に売却するのを前提に話し合いを行うというのは、よくある事です。
相続税の申告のご依頼で、
□ お父様が被相続人
□ 相続人はお母様とご長男の2人
□ お父様は6年前、お母様は4年前から高齢者施設へ入居していた
□ お父様が所有者である実家は、空き家の状態
□ ご長男は持ち家あり
という方がいらっしゃいました。
遺産分割でもめる事は無いため、
この実家をお母様とご長男の、どちらが相続した方がいいのかが課題となりました。
つまり、様々な税制上の特例等を検討して、税額において有利なのはどちらが相続した場合なのかを判断しなければなりません。
今回の相続(一次相続)での【相続税】を考えると、
被相続人であるお父様は、介護が必要な状態での高齢者施設への入居だったため、実家の敷地について「小規模宅地等の特例」を適用する事が出来ますが、それは、お母様が相続した場合です。
ご長男は持ち家のため、その適用はありません。
一方、試算をすると、実家を売却した場合には、譲渡益が出るので【譲渡所得税(住民税)】も考えなければなりません。
ところが既に、居住用不動産とはならないため、
■ 居住用財産を売却した場合の3,000万円特別控除
■ 空き家に係る譲渡所得の特別控除
は適用できません。
そこで、次に検討するのが「相続税の取得費加算」です。
この特例は、
相続税の申告期限から3年以内に、相続財産を譲渡した場合には、譲渡所得の計算上、一定の相続税額を取得費に加算する事が出来るというものです。
これにより、譲渡所得において、相続税を経費化出来ることになります
でも、配偶者には、遺産額のうち「法定相続分」又は「1憶6,000万円」までは相続税がかからないという『配偶者の税額軽減』の適用があるので、この方の場合も、そもそもお母様には相続税が生じませんでした。
なので、ご長男が実家を相続すれば、この「相続税の取得費加算」が適用出来て、譲渡所得税(住民税)を減税する事が出来ます。
また、次の二次相続も含めて考えると、
お母様もそれなりの財産をお持ちのため、二次相続でも相続税が生じる事が判りました
そうすると、お母様が実家を相続して、それを売却すると、
その売却代金が二次相続の相続財産となり、不動産が預貯金に替わる事によって、
相続税の評価額がアップするので、これもデメリットとなります。
それぞれの税額を試算した上で、結果、この案件では、ご長男が実家を相続する方が有利と判断しました。
この様に、前提条件によって、特例が適用できるかどうかも変わってきますし、
また、二次相続を含めて検討しなければ、本当の減税効果は見えてきません
ご相談者のなかには、こう言ったケースで、
「小規模宅地等の特例を使うなら、お母様が相続した方がいい。」
・・・と、一次相続の相続税だけで判断して、
結局、トータルで見ると、余計に税金を納めている方も多くいらっしゃいますので、ご注意下さい
~~~~~~~~ <モニター制度> ~~~~~~~
定期的に説明会を行っていますのでお気軽に
ご参加下さい
【不動産オーナー様向け】
◎ 賃貸物件を建設(新築・建て替え)予定の方が対象
◎ 納得のいく賃貸経営と建設会社選びを当事務所が
お手伝いします
☆ 賃貸経営成功の9割は物件取得前に決まります!
☆ ご自身だけの判断で大丈夫ですか?
◎ 会員様向けに様々な特典がございます。
不動産オーナー様向けモニター制度 >> こちら
モニター制度説明会の日程は >> こちら
【マイホーム購入者様向け】
◎ 対象者
# 新築でマイホーム(注文住宅・建て売り・マンション)
を取得予定の方
# 既にマイホームをお持ちの方で、建て替え又は
売却して新たに新築でマイホームを取得予定の方
◎ モニター制度を通じて、お客様の納得のいく
マイホーム選びを当事務所がお手伝いします。
◎ 会員様向けに様々な特典がございます。
マイホーム購入者様向けモニター制度 >> こちら
モニター制度説明会の日程は >> こちら
=========<お問い合わせ>========
山本扶美子税理士事務所 TEL:092-939-4369
HPから >> 相続・不動産コンサルサポート福岡
--------------------------------------------------
山本扶美子税理士・行政書士事務所 公式HP
『相続・不動産コンサルサポート福岡』