福岡の資産税専門税理士のブログ

山本扶美子税理士・行政書士事務所


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前回は、相続前の不動産所得についてでしたが、今回は「相続の不動産所得は誰のものなのか」についてです。

これ、不動産オーナーの皆さん、結構ご存じ無いんですよね~

でも、知っておかないと、のちのち相続人でもめることにも・・・


では、まず本題に入る前に、相続後の手続きについて簡単に触れておきましょう。


       ① 相   続
         

       ② 「相続放棄」又は「限定承認」 (3ヶ月以内)

       ③ 所得税・消費税の準確定申告 (4ヶ月以内)

    
   ④ 遺産分割協議の確定及び遺産分割協議書の作成

       ⑤ 不動産の相続登記・遺産の名義変更手続き
    

       ⑥ 相続税の申告・納付 (10ヶ月以内)


③⑥の税務申告については、必要な方のみ

④⑤は法律上の期限はありません

・・・と、大まかな流れは、この様になります。

では、相続財産にアパート・マンションなどの賃貸物件がある不動産オーナーの場合、①の相続後の不動産所得は誰のものとなるのでしょう?

ポイントは④の遺産分割協議です 


少しややこしい話になりますが、相続財産である賃貸物件から生じる家賃収入の事を法律用語で法定果実といいます。

この法定果実(不動産所得)は、遺産分割がまとまるまでの期間は未分割の状態で、

つまり

   ○遺言がある場合



   ○相続人が一人の場合

以外は

相続人全員の共有となります。

ということから・・・

相続から遺産分割確定までの期間の不動産所得は、

各共同相続人が法定相続分に応じて申告する事になります。

これ、結構間違えている方いらっしゃいます



例えば、ご長男がその賃貸物件を管理していても、各相続人が所得税(消費税)の確定申告をしなければなりませんし、当然、家賃収入も各相続人に渡さなければなりません。

これを、ご長男がすべてご自分の所得として申告すると、今度は他の相続人からの贈与という事にもなってきます。

一方、遺産分割協議が確定した後の不動産所得は、その賃貸物件を相続した人のものですので、合わせて申告していく事になります。

ややこしいですね 



では、遺言があって、その遺言通りに相続する場合はどうなるのでしょうか?

  ○ 
「Aさんに財産の○分の○を相続させる。
              Bさんに財産の○分の○を相続させる・・・・」
    
     という様な、
相続分が指定されている場合

       
 その指定相続分で相続後の不動産所得を
          按分します。
          つまり、遺言通りに相続する場合には、遺産分割
          協議は必要ないため、ずっと共有するのと同じ事
          となる訳です。

          これはこれで色々と問題があるのですが、
          それはまた別の機会に


  ○ 「甲アパートはAさんに相続させる。
              乙マンションはBさんに相続させる・・・」
    
    という様な、財産の指定がされている場合

         
それぞれ、指定された賃貸物件を相続時から
           取得した事になり、相続後の不動産所得は
           すべてそれぞれの相続人の所得となります。


共有というのは今後、相続人のあいだで、もめる可能性も出て来ます

この事からも、不動産オーナーの場合は、必ず遺言を作っておく

そして、財産を指定する方法でないと、相続後の不動産所得を分けないといけない期間が必ず出て来る事に注意しなければなりません


また、賃貸物件の管理をお願いしている管理会社などが、こういった相続時に、家賃の送金などについて、どの様に対応してくれるのかなども確認しておく必要があります。


山本扶美子税理士行政書士事務所  公式HP
『相続・不動産クリニック福岡』
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