小説:氷の秒針/大門剛明 | 本と映画と、たまに猫。〜そろそろ、おねむ〜       

「何読もうかなあ」と迷子になった時に手にする、作家さんの1人。

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一言「一気読み〜!」

 

平成22年4月の時効廃止。

そのボーダーライン上、3ヶ月しか違わない2つの事件。

一つはもうすぐ時効、もう一つは時効廃止対象。

犯人はわかっている、ただ決め手がない=逮捕できない。

でも犯人は、時効を持って罪の意識は消えるのか否か。

 

これが意外に、中盤くらいで白黒わかっちゃって。

残り半分どうなる?と思ったら。

残された遺族や関係者の、葛藤をいろんな面から書いていて。

白黒ついても、まだこの先人生はある。

 

主人公の1人が、時計修理屋の設定。

時効という「時」の話に、うまくかませてるなあ。

 

12年以上前の、大門さん初期作品。またも当たりでした。

 

⭐️今日のマーカーワード⭐️

「事件も時計と同じ。物証や証人という大きな歯車だけではわからない。

動機など人の心の微妙な部分に入り込む、小さな歯車も必要」

 

ではまた📕