俺たちは、最後の砦<精鋭 / 今野敏> | 本と映画と、たまに猫。〜そろそろ、おねむ〜       

<俺たちは軍隊じゃない。あくまでも警察官だ。闘うという意味が違う。
軍隊のように、相手を打ち殺すという意味じゃない。
テロリストを制圧して検挙するために戦うんだ。
制圧して検挙するために戦う――

柿田亮は研修を終えたばかりの新米巡査。
自分が警察官に向いているのか悩みつつも、機動隊を志望し、
ハイジャックなど凶悪事件を解決する特殊急襲部隊(SAT)の隊員を目指すが──。>

(amazon)

移動図書館で「表紙借り」。20分ほどしか選ぶ時間がないので、なーんにも考えずに。

そうしたらSATの話ということで、SATが暗躍する話かなと思ったら。

 

☆良かった点☆

・主人公 柿田が交番勤務からSATの一員となる3年間の話。なので、若者の成長物語って

かんじ。この柿田が実に実直な性格。竜崎(隠蔽捜査シリーズ)の若者版風かな。

こうやって段階を踏んで、上へと上がっていくんだなあ。

 

・出会いと別れを繰り返すのが、異動が多い警察官の運命。だからこそ、たくさんの上司や

同僚、訓練仲間の同期。その時々にいろんなことを教わり、教えあい。だけど馴れ合ってはいけない。難しいなあ。

 

・「けいこは実践のように、実践はけいこのように」。柿田が機動隊等でいろんな困難を

乗り越えていく様は。私たちが実際の生活で、壁を乗り越えていく道標になるかもしれません。

 

★いまいちな点★

・成長物語なので。いつもの警察ものとは全く違うため、それを期待するとあっさりしてるかも。

 

後半は「訓練」の連続だったりなど、珍しい視点だったので新鮮でした。

前半教官から「正義を信じるんだ」と言われた柿田が、「正義って何ですか」と問う場面。

その答えは「屁理屈は不要。より多い人が心地よいと思うことが正義だ」。心に響きました。

 

今日も一日お疲れ様でした。

明日もいい日になると、いいね。