わたしはど素人じゃない<コーヒーもう一杯 / 平 安寿子> | 本と映画と、たまに猫。〜そろそろ、おねむ〜       

<結婚するつもりだった恋人にふられ、会社では大失敗。人生のピンチに陥った32歳の未紀は、勢いでカフェを開くことになった。経験もスキルもなし、地道に働いて貯めたお金を全部はたき、借金までして資金繰りに奔走。食品衛生責任者の養成講習会を受け、物件を探して改装し、食器や椅子や備品を集めて、メニュー作り。次々難題を片づけて、なんとかオープンしたけれど…。>(amazon)

子供のころの夢として「ケーキ屋さんになりたい」という子、多かったです。

私は昔からひねくれていたので、全然思ったことはありませんでした(苦笑)。

今作も、そんな夢見る女子の話かなー、でもリアルな女性の裏側を書かせたら

ぴかいちの平さんだもん、そんなわけないか。

 

☆良かった点☆

・勤務先の女性顧客の傍若無人ぶりに腹を立て、啖呵を切って退職→カフェを開くことに。

努めていた会社は店舗内装デザインをしていたので、ちょっとしたノウハウもある。

ちょうど空き店舗も偶然見つけたし。恋人に振られたのは、私を目覚めさせるショック

療法だったのかも・・・。めっちゃポジティブな所、大丈夫かなあって障子の影から見守ったりしてる気分。

 

・いかにして自分の店を開くか、というちょっとした指南書っぽいところもあるけど、それは

「こうやったら悪い例」なのがなるほどなー、と。一人で切り盛りするには大変だから、

アルバイトを雇おうと思っても時給一つ決めるにしても、10円・20円が大きな違いって、

えらい大変だなあ。

 

・お店の行方そして未紀のこれからはどうなるのか? っていう終盤。そうなのねーと思いつつ、ちょっとだけ明るい方向だったのが救われました。

 

★いまいちな点★

・サクッと読めたので、ないかな。

 

最近行動範囲で、飲食店がCLOSEしちゃったというか知らない間に更地になっている場所が

いくつか。場所もそうだけど、味や値段もろもろ。よっぽど心して開業しないと大変なんだな

と今作を読んで思いました。

 

 

タイトルは、ボブ・ディランのこの曲から来てます。へー。

 

今日も一日お疲れ様でした。

明日もいい日になると、いいね。