<火災調査官とは、火災の原因を調べる消防職員のことである。東京消防庁予防部調査課に勤める火災調査官・東は、仕事熱心だが、同時に火に魅せられている変わり者。ある日彼は、目黒区柿の木坂の空き家で起きた放火の調査に乗り出す。消火活動にあたったのは、東の学生時代の先輩であり、現在は目黒消防署八雲出張所のポンプ車小隊長を勤める白木。そこで東は、彼から犯人の遺留物と思しき、ダ・ヴィンチ『岩窟の聖母』の一部を模写した絵を見せられる。そして、その事件をきっかけに、連続して都内で放火事件が発生。現場には必ず同じ絵が落ちていた……。>(amazon)
「鎮火報」(日恩明さん)「消防女子」(佐藤青南さん)と、消防士物って面白かったので。
借りてみました。
☆良かった点☆
・連続する放火事件が題材になっているので、登場人物が多いのですが。ちゃーんと巻頭に
登場人物一覧があるので大丈夫。それに福田さん、よく調べてありますねー。細かい描写が
圧巻です。
・現場に残された絵と、それに書かれた百人一首の下の句。そこから次の事件を推測して
行くあたりは新鮮。私はちょっとわかんなかったんですけどね。
・次々浮かぶ容疑者が、ことごとく外れるなど、犯人の予測がつかず。後半からは読む手が
止まりませんでした。
★いまいちな点★
・主人公・東は火災調査官という事務方。刑事のように事件の謎を調べていくのはOKなのかしら?捜査権はないのでは?。ま、それ言っちゃうと話にならないのですが。犯人は意外な人物で、最後にその真意を告白しちゃうという、あっけない幕切れかな。
主人公は火災調査官ですが、随所に消防士たちの話もあったりして。読み応えありました。
他の消防士物とはまた違った、推理物・警察物寄りの話でした。
今日も一日お疲れ様でした。
明日もいい日になると、いいね。