拾うな、キケン。<一週間のしごと / 永嶋恵美> | 本と映画と、たまに猫。〜そろそろ、おねむ〜       

<幼馴染の菜加には拾い癖があった。犬や猫、果てはアルマジロなど処理に困るもの

ばかり拾ってくるのだ。いつも後始末は恭平の役目。恭平はいつも、「猪突猛進」という

言葉を地でゆくかのような菜加の言動に振り回されてばかりいる。そんな菜加が

またしても拾ってきたのは―人間の子供。渋谷の雑踏で置き去りにされたのを見て

連れてきたのだというが、この行為がのちに恭平の友人・忍や菜加の弟・克己を

巻き込んだ上、あんな結末を迎えるなどとは、このときの恭平には予想すらできなかった>

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・土曜日に渋谷へ出かけ 見知らぬ子供を連れてきた

・日曜日に母親が死んで

・月曜日は遠くへ行った

・火曜日に警察が来て

・水曜日は母校へ逃げて

・木曜日は授業にも出ず

・金曜日は駆け引きばかり

・土曜再び

 

以上の八章からなってます。登場人物はほとんどが子供たち。

たった一週間+1日の出来事なのに、すごい大騒動になってます。

 

恭平は菜加のことを「馬鹿とお人よしの紙一重」といいます。

たまたま置き去りにされた子供を「可哀相だから、とりあえず家に連れて行こう」。

普通は警察に連れて行くのに、菜加は過去の出来事で警察が大嫌い。

警察に行かなかった事が、この大騒動の起点になってます。

話のカギとなるのは、子供が決して中身を見せない、リュック。

 

表紙から学園ものかなあと思って読んでました。とんでもない。

もちろん学校にも行ってるんだけど、どんどん大人の世界の出来事に

巻き込まれていくサスペンスかつスリリングなストーリーに、思いっきり

一気読みでした。久々に「読んだー!」って感じ。

 

分かりやすく言うと、赤川次郎さん(懐かしい!)の学園ものが、もうちょっと

アダルトな感じでしょうか。これはお勧めの一冊です。

 

今日も一日お疲れ様でした。

明日もいい日になると、いいね。