<明日岡高校陸上部を引退したばかりの涼佳に、突然告白してきた頼りない後輩の柳町。
東京の大学に通う元陸上部の先輩へ届かない恋心を抱いてきた涼佳だったが、
走り高跳びに打ち込む柳町の成長を見つめるうちに少しずつ心が揺れ動いていく
「空への助走」。バレー、テニス、陸上、柔道、釣り、写真、映画……それぞれの部活に
懸ける姿がまぶしく愛おしい青春小説集。>(amazon)
大ヒットシリーズ「2.43 清陰高校男子バレー部」の、スピンオフ作品。
2.43と同じく、福井の高校が舞台設定になってます。
自分の子供世代の話なのに、思いっきり高校時代に戻っちゃいました。
いやはや何とも、甘酸っぱい。恋がどうこう以外にも、それぞれの部活の
試合の熱いシーンもあれば、「このままキャプテンやってていいんかな」と
行く末に悩む子もいたり。
運動部以外の活動の子もいたりして、話にメリハリがあります。そして
生徒たちの生き生きとした姿が、素晴らしい。
「ほうけ? ようわからんけどな」「今日言おうって決めたんでないの?」
「のーのー、ほんで私の話もちょっと聞いての」
とまあ、見事な福井弁。先輩が後輩におごるのは、「コンビニかミスド」とか。
2.43も今作品も、なぜ福井が舞台なのか?壁井さん自身、信州育ち。
ずっと謎でした。こんな田舎なのに・・・。と思ったら。
壁井さんのご主人が、福井県出身!(方言指導に名前があった)。
「そうやったんかー。やっとわかったがの」とつぶやくことしかり。
2.43を読んでなくてもOKです。あの頃に戻ってみませんか。
そして2.43のパート3が、連載準備中だそう。楽しみ!
今日も一日お疲れ様でした。
明日もいい日になると、いいね。