かぶっている。それを剥がそうとしては、いけない・・・”
ホテル・コルテシア大阪で働く山岸直美は、ある客たちの
仮面に気づく。
一方、東京で発生した殺人事件の捜査に当たる
新田浩介は、1人の男に目を付けた。事件の夜大阪にいたと
いうが、なぜかホテル名を言わない。殺人事件の疑いを
かけられてでも、守りたい秘密とは何か。
お客様の仮面を守るのが直美の仕事なら、犯人の仮面を暴く
のが新田の職務。二人が出会う前の、それぞれの物語。
- マスカレード・イブ (集英社文庫)/集英社
- ①「マスカレード・ホテル」の第2弾。
・第1弾(←感想ブログ)は長編でしたが、今回は二人が
微妙に・・・な短編集。なので、「マスカレード・ホテル」
を読んでいなくても大丈夫。順番もどちらが先でもOK。
②ルーキー登場。
・ランニング中に刺された被害者。現場近くに残された
5本の同じ銘柄の吸い殻。怨恨がらみかと思われたが。
新田は自分の彼女との会話で、話の解決口を見つける
鋭さは、ルーキーらしからぬ発想。先輩刑事本宮に、頭を
はたかれっぱなし。
③仮面と覆面。
・某覆面人気作家の追っかけが、直美のホテルに
5人組で来た。
「秘密にするから、作家さんの部屋教えて」と言われ
てもねー。直美のホテルマン以上の力が発揮されます。
④どこまで、ホテル側は警察に情報提供できるのか。
・教授殺害事件。容疑者は、限りなくクロに近いグレー。
「薔薇の香りのする女」。においからその行動をさぐる
という、新しい視点で、話が進んでいきます。
一致しない事件日と、アリバイ。そして、ホテルマンの
記憶力。この章を読んだら、女性陣は香水を付けるのが
こわくなる、かも。
⑤いきなり文庫本で発売。
・第1弾より軽いタッチで、それほど謎解き要素はないので
寝る前に丁度良いです。ちなみに、第1弾も文庫本に
なってます(商売ジョーズ!)