今年はどんな本に出合えましたか?

店主としては福ぶっく堂から買われていった本が、お客様の心に届いたか気になるところです。

売っただけでも気になるのですから、本の出版に携わる人や著者はさぞかし読者の反応が気にかかるでしょう。

 

今年8月、知人が出版した本をご紹介します。

土屋時子 八木良広 編

 「ヒロシマの『河』 -劇作家・土屋清の青春群像劇-」 藤原書店

 

編著者の土屋時子さんは、図書館に勤務しながら、ずっと劇団活動をされていました。

彼女は、劇作家で夫の土屋清没後30年にあたる2017年に、土屋清作・『河』を蘇らせ、横川シネマで上演を果たしました。

そこで1950年前後の峠三吉を取り巻く”炎の時代”の広島を表現し、今度は本として残してくれたのです。

この本には劇作家・土屋清の人物像と、『河』の台本、その背景にあるエピソードなどがぎっしり詰まっています。何だかきな臭いムードの今だからこそ、読まれて欲しい本です。