先にブログで書いた、ジャパニーズ・フィリピーノの芝居が5月28日(木)に見ることが出来ました。演技力がすごくて、のめりこみました。物語は、メスの犬と、オスのツルの恋物語でした。犬とツルが出会い恋に落ちます。けれど、お互いに自分の仲間のところに帰らざるを得ません。やがて、犬がツルとの間に子どもを産みます。犬も自分の家族を持っているのですが、その生まれた子どもは、父親がツルのため、羽を持っています。そのため、兄弟や仲間からいじめを受けます。だから、その子どもは、どうしても、父親に会いたいと思い、家出をします。
母親が持っていた父親の羽を頼りに父親を見つけます。でも、父親も家族を持っていて、一緒に暮らせないと
言います。でも、父親から、飛ぶ練習をして、いつでも会いたい時には、いつでも、飛んでくればいい、と言われます。犬の母親のもとに帰ったその子は、それからは、堂々と自信を持って生きていくのです。
物語はハッピーエンドでしたが、演じている子どもたちのほtんどは、父親を知りません。この公演の前に、「女性学」では、「日比混血児」のビデオを見せていたので、見ていた学生たちの何人かは、泣いていました。私も泣けてなりませんでした。
質疑応答では、ある学生が「もし、お父さんに会えたら、何を言いたいですか?」と聞いたら、舞台の子どもたちは、しくしく泣きだしました。彼らをフィリピンで支えている「ドーン」の組織の代表の女性も泣きながら「舞台にいるのは、8人だけですが、フィリピンの事務所には100人の子どもが来ています。お父さんが憎い、と言葉ではいいますが。この舞台の子どもたちの姿が本音です」と代わって答えて下さいました。
最後に、彼らから私にプレゼントがあって、彼らが手作りで作っている織物(コースターとテーブルクロス)と、ドライマンゴーをいただきました。ドライマンゴーは、次の講義「福祉インターンシップ」の学生たち4人と一緒に食べました。すごくおいしかったです。
片付けが終わって、さあお別れ、という時に、代表の女性が抱きしめに来てくれて「また、来年ネ」と言われたので、「済みません、来年は定年退職でいなくなるのです」とくるしいけれど、答えました。もっと早く、こういう芝居が出来ることを知っていたら、数年前からやっていたのに、と悔しい思いです。でも、本当に、濃い、ウテキな時間を持てて、充実した1日でした。