高齢期によくみられる目の病気の核硬化症 | 人間より動物好き 獣医師シワ男

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埼玉県新座市のふじわら動物病院、院長藤原です。
ペットが幸せになるためには、飼主さんが幸せになる必要があると思っていて、
まずは飼主さんが幸せになることでペットも幸せになるような診療を心がけています。
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おはようございます。ふじわら動物病院、藤原です。
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前回は、猫でよくみられる目の病気の猫ヘルペスウイルス性角膜炎の話をしました。
今回は、高齢期によくみられる目の病気の核硬化症について話をします。
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高齢になると目も老化をしていきます。
老化すると加齢性の変化を起こしてきます。
その一つが水晶体です。
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加齢により水晶体は、白く濁ってくるのですが、それには、白内障と核硬化症というものがあります。
これは、診断に気をつけないと核硬化症を白内障と診断してしまうことがあります。
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白内障は、水晶体が白く濁ることで有名ですが、核硬化症も水晶体が白く濁ってきます。
そうすると最初は同じように水晶体が白く濁ります。
飼主様としては、水晶体が白く濁ってくると白内障と思います。
ただ、白内障も核硬化症も両方とも水晶体が白く濁りますし、両方とも高齢期によくみられるので、心配されると思います。
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核硬化症は、水晶体の核というところが不溶性のタンパク質が増加して、核が硬くなった状態になります。
核が硬くなると水晶体は白く濁ったように見えます。
核硬化症は、加齢による核の生理的変化になります。
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核硬化症は、白内障のように見えなくなるということはありません。
失明することはありませんので、心配されなくても大丈夫です。
また、治療方法もないので、経過観察になります。
ただ、白内障は失明したり、緑内障になったりしますので、白内障はそのままにしてはいけませんので、核硬化症と白内障はしっかりと区別する必要があります。
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早い子で5歳ぐらいから白くなってくることがあります。
水晶体が白く濁ってきたなと思ったらそのままにせず、動物病院でしっかりと見てもらいましょう。