尿を採取する方法の膀胱穿刺について | 人間より動物好き 獣医師シワ男

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埼玉県新座市のふじわら動物病院、院長藤原です。
ペットが幸せになるためには、飼主さんが幸せになる必要があると思っていて、
まずは飼主さんが幸せになることでペットも幸せになるような診療を心がけています。
サ論代理店


おはようございます。ふじわら動物病院、藤原です。
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前回は、尿カテーテル法の話をしました。
今回は、膀胱穿刺の話をします。
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膀胱穿刺は、エコーで、膀胱を見ながら膀胱に針をついて、尿を採取する方法になります。
自然排尿や尿カテーテル法に比べて細菌が混ざってしまうことが少なくなります。
尿の細菌培養をするなら、膀胱穿刺によってとった尿を使うことがいいです。
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膀胱穿刺の方法は、23Gあるいは25Gの太さの針を使います。
採血やワクチン、狂犬病の時と同じ針を使います。
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その注射のときや採血のときに嫌がらない子であれば、尿カテーテル法よりもストレスは少ないです。
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犬、猫を仰向けにして、膀胱穿刺を行う場所を消毒して、エコーで膀胱を見ながら針を挿入していきます。
膀胱内に針が入った事を確認して、シリンジで尿を吸引していきます。
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膀胱穿刺は、尿があまり溜まっていない場合はできません。
その他、血液凝固障害がある犬、猫は針をつくことができません。
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膀胱内に針を挿入しすぎると反対側の膀胱粘膜を損傷したり、出血したり、反対側に突き抜けたりすることもありますので、注意が必要です。
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皆さんとしては、「膀胱に針を刺すって大丈夫?」と心配される方も多いと思います。
皆さんが思われているほどではなく、カテーテルを入れるよりも嫌がることも少なく、ワクチンを打つ時に針を刺すのと同じように膀胱に針を刺す感じなので、それほど嫌がりません。
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膀胱穿刺が一番細菌の評価ができるので、正確に評価できます。
抵抗ある飼主様も多いですが、それほど大変なことではありませんので、ご安心して頂けますといいですね。