肺は、呼吸をおこない、宣発と粛降の機能を持っていて、水を全身に巡らせます。
宣発とは、上へ外へと広げて行くことです。
この機能で、気や津液は全身へ、とくに上へと広がっていきます。
肺は、心をサポートして、血の循環と気血を調整し、五臓の調和をはかります。
血の異常では、肺に対する治療も大切になります。
清気を吸い込んで、汚れた気は、肺へと運ばれて、鼻から吐き出されます。
吸い込んだ清気は、水穀の清気と結合して、元気となり、生命の維持作用を発揮します。
肺は、鼻に開孔すると言われ、肺に病変があるとその症状は常に現れ、鼻づまりや臭覚に異常が起こります。さらにひどくなると咳や呼吸困難になります。
肺の異常は、咳や呼吸困難、体力がなくなって疲れやすくなります。
衞気が体表に広がっていくのも宣発の機能になります。
粛降とは、下へ内へと向かうことです。
外気を吸い込んで肺に下ろします。
気や津液を下半身へと下ろします。
気道の汚れをきれいにする働きがあります。
津液も宣発と粛降で、循環しています。
肺は、給水ポンプのように働いて、水分を全身に巡らせて、余分な水は体の上方では、汗として排泄され、下方では、尿として排泄されます。
汗腺の開閉を調整して、汗を出します。