鼻腔内腫瘍は、全体の腫瘍の中で1%で発生率としては、多くはありません。
年齢としては、10歳が多いですが、1歳での報告もあります。
中型犬から大型犬に多く、やや男の子に多い傾向があいります。
都会に住んでいる鼻の長い種類に多いという報告もあります。
環境の問題が関与かしているのか、タバコの煙が悪いなどの報告もあります。
腫瘍としては、腺癌や扁平上皮癌、未分化癌が全体の2/3をしめています。
その他は、繊維肉腫、軟骨肉腫、未分化肉腫、リンパ腫、肥満細胞腫、可移植性性器肉腫、血管肉腫、神経内分泌腫瘍、繊維性組織球種、横紋筋肉腫、平滑筋肉腫などがあります。
転移は、40から50%が転移しており、リンパ節や肺に転移していることが多いです。
希に骨、腎臓、肝臓、皮膚、脳に転移することもあります。
鼻の症状は、片方の鼻に発症することが一般的で進行すると両鼻になります。
膿性鼻水が出たり、鼻血が出たり、くしゃみ、涙目、いびき、目やにが出たりします。
抗生物質やステロイド、消炎剤で最初に症状が軽減するのですが、治らず、再発したりします。
進行に伴って、顔面が変形してきたり、目が腫瘍に押されて飛び出てきたり、神経症状が初めに見られることがあります。
犬と猫の鼻腔内腫瘍の違いは、猫の場合、鼻汁排泄や鼻出血は多くなく、鼻づまり、くしゃみ、いびき、呼吸困難が一般的です。
グルーミングや食事の摂取の時や寝ている時に症状がみられることがあります。
風邪のような症状のときもありますので、年齢が高齢の猫ちゃんで、風邪のような症状が出た時には、注意します。