朝日新聞によると、2014年度の個人向け国債の発行額は2年ぶりに減少し、全体で2兆6326億円となったとのことです。ピークだった2005年度の約7兆円と比較すると、約3分の1に落ち込んでいます。日本銀行の金融緩和で利回りが低く抑えられ、投資する魅力が落ちているためだと分析されています。
これは、ますます国債を買い支えるのが日銀に偏るというリスクを示しています。黒田総裁の異次元の金融緩和政策第2弾によって、どんどん国債は日銀に吸収されており、3月10日時点の国債の保有残高合計は約218兆円に上り、日本郵政を抜いて最大の国債の引受先となりました。その割合は国債全体の約4分の1に相当します。
個人向け国債の保有高の全体に占める割合は約2%であり、全体に与えるインパクトは小さいものの、今後個人国債の引受が伸び悩めば、日銀に国債が偏る傾向は続くでしょう。ジャパンマクロアドバイザーズ(JMA)のチーフエコノミスト、大久保琢史氏は昨年のロイターの取材の中で、2020年末には日銀の国債保有高は50%を超えるだろうと予想しています。
そうなると、国債を発行して、それを日銀が引き受けて紙幣が市中にばら撒かれるので、結果的に政府が政府紙幣を発行しているのと同じようなことになってしまい、日銀の中央銀行としての存在意義が毀損されると同時に、日銀のバランスシートのリスクが高まり、円の信用も下落してきます。日銀はそこまでして自分の価値を貶めたいのでしょうか?