ニューヨークの国連総会に合わせて、国際非政府組織Our Common Homeの打ち合わせに参加しました。Our Common Homeは地球環境問題に対応する世界レベルの非政府組織です。現在、日本支部の設置を検討しており、世界の仲間に会いにニューヨークに行きました。

各国の仲間たちと一堂に会し、地球環境の未来について話し合うなかで、気候変動対策の緊急性を改めて実感したことでした。しかし同時に、国際的な関心が以前よりも薄れつつあるのではないかという懸念も感じざるを得ませんでした。

そんな私の心に残る思いを抱えつつも、希望を持ってお伝えしたいことがあります。

現在、私はOur Common Homeという気候変動対策に取り組む国際非政府組織(NGO)の日本支部設立に協力しています。この組織は、私たちの大切な共通の家である地球を守るために活動しており、日本でもその輪を広げようとしています。

地球環境問題の現実
国際世論調査を見ると、気候変動を「世界的な緊急事態」と考える人は依然として64%に上ります。しかし同時に、この問題に対する関心の温度差も浮き彫りになっています。特に先進国と開発途上国では気候変動への認識に隔たりがあり、フィリピンやコロンビアなどの途上国では60%以上の人々が気候変動の影響が「個人に差し迫っている」と感じているのに対し、ノルウェーやオランダなどの先進国ではわずか20%しかそう感じていないというデータもあります。

私たちが直面している環境問題は多岐にわたります。

地球温暖化:世界の平均気温は工業化前に比べて1.09℃も上昇しており、このままでは2050年には1.5℃~2.0℃上昇すると予測されています

海洋汚染:マイクロプラスチックによる汚染が深刻化し、海洋生物の生態系を脅かしています

森林破壊:毎年520万ヘクタールもの森林が失われ続けています

Our Common Homeの目指すもの
Our Common Homeは、これらの課題に包括的に取り組む国際NGOです。この組織は、私たち一人ひとりが地球環境の守り手となれるよう、具体的な行動変容を促す活動を展開しています。日本支部では、国内外のネットワークを活かし、気候変動解決のために行動する人や団体を支援し、共創を促すことを目指しています。

持続可能な開発とは「将来の世代の欲求を満たしつつ、現在の世代の欲求も満足させるような開発」です。この概念は1987年に「環境と開発に関する世界委員会」で提唱されて以来、国際社会の基本理念となってきました。

これからOur Common Home日本支部がうまくできるように最善を尽くしていきます。

おそらく以下のような活動をするのではないかと個人的には考えています。

1. 省エネルギーの推進
家庭や職場で、照明をLEDに替えたり、家電製品を省エネ型に買い替えたりするといった取組を推進します。これらの行動は、地球温暖化防止に直結する具体的な対策です。個人としてはすでにLED化推進のスタートアップ企業への応援を始めています。

2. プラスチックごみの削減
プラスチックごみを出さないように気を配り、海や森の環境に配慮した製品を選んで買うよう呼びかけます。また、FSC認証のエコラベルのついた製品を選ぶことも大切です。

3. 持続可能な消費の促進
食べ残しをしない工夫、3R(Reduce, Reuse, Recycle)の実践、地産地消の心がけなど、資源を持続可能な形で利用する生活スタイルを提案します。

結びに
国連のグテーレス事務総長は「私たちの共通の課題」の中で、2つの対照的な未来を示しました。1つは絶え間ない危機に見舞われる未来、もう1つはより環境に配慮した、より安全な未来です。

私たちの選択によって、どちらの未来も現実となり得ます。国際的な関心が薄れつつあるように感じられる今こそ、私たち一人ひとりが意識を高め、行動することが大切です。

Our Common Home日本支部の設立を通じて、そんな志を共有する方々と共に、持続可能な未来を築く架け橋になりたいと考えています。私たちの子孫のために、美しい地球を残すという使命に、一緒に取り組んでいきましょう。

(Our Common Homeの詳細は https://ourcommonhome.ch/en/ をご参照ください)