ニュースで、経済産業省の関係者から岸本修平さん(和歌山県知事)が急逝されたと知り、深い衝撃を受けました。まだ68歳という若さで、自宅で倒れられる直前まで仕事をされていたと伺い、その突然の死に驚きと悲しみを隠すことができません。

私自身、岸本さんとはいくつかの忘れがたい思い出があります。

最大の思い出は、2016年の民進党代表選挙の際のことです。現在の国民民主党代表である玉木雄一郎さんを擁立するため、推薦人20名を集めるべく奔走した日々。衆議院側を岸本さんがまとめ、参議院側を私が支え、何とか推薦人を確保できたときの達成感は今でも鮮やかに思い出されます。岸本さんの調整力と人望の大きさに改めて感服しました。

また、世界の子どもたちを支援するために一緒に立ち上げた国際的な連盟活動も忘れられません。ポリオワクチンをパキスタンに届けるために共に現地に赴き、警備隊に守られながら、子どもたちに直接ワクチンを届ける場面に立ち会いました。母親たちが日本の支援に深く感謝する姿を目にし、私たちは「日本からの平和への貢献が確かに世界に届いている」と実感しました。あの経験は、人生の宝のような記憶です。

経済産業省時代もまた、共に働いた時間があります。私は電子化や半導体産業を担当する部署に、岸本さんは情報システムやソフトウェア、そしてコンテンツ産業課の初代課長を務められていました。新しい産業の芽を育てるために挑戦を重ねる姿は、後輩である私にとって大きな刺激であり、誇らしい存在でした。

いまでも心に残っている岸本さんの言葉があります。
「考えてもどうしようもないことは考えないようにしている。」
後に知ったストア派の哲学にも通じる考え方ですが、当時の私は強く感動しました。悩んでも変えられないことに心を費やすのではなく、自分の力でできることに集中する――その姿勢は、政治家である以前に、人としての強さと智慧を体現していたように思います。

岸本さんは、常に「人のために働く」という強い信念を持ち、全力で日々を駆け抜けておられました。その人生に悔いはなかったのではないでしょうか。

拙い文章ではありますが、岸本さんとの思い出を少しでも残したく、ここに記させていただきました。
心からご冥福をお祈り申し上げます。