けん引二種を取得する | ふじものブログ

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けん引二種免許を取得しましたので、そのことを。

けん引二種はずっと欲しい免許のひとつでした。
ただ、教習所で取れる「けん引一種」とは違って、「けん引二種」は試験場での一発試験でしか取得する方法がありません。
かかる時間と費用が未知数なことから、ずっと迷っていたのですが、年齢を考えると、今ぐらいで取っておかないと無理なんじゃないかと思い、20年ぶりに試験場の門を叩くことにしました。


【2020年11月17日(火)】
技能試験申し込み。

いきなり「けん引二種」を受験するのもちょっとおこがましいかなと思い、まずは「けん引一種」で技能試験を受けることにしました。
ただ一種も二種も試験内容と費用は全く同じ。合格の点数が10点違うだけ。
書類を提出する直前まで一種か二種か迷ったのですが、試験官の心証を考え、まずは一種でチャレンジすることに。
試験日は年明けの2021年の1月6日(水)に決まりました。ずいぶん待たされるようですが、けん引免許は受験する人が少なく、試験日も間隔があいてしまうのだそうです。

同時に、試験場に付設されてる「平針自動車練習所」に行き、けん引免許の練習の申し込みをしました。
入会金は3,700円。一回あたり(50分)の練習代金は9,400円。
教習所のようにここに通ったからといって技能試験が免除になるわけではありませんが、試験場と全く同じコース、しかもけん引に限っては、試験車と同じ車で練習させてくれます。
費用はかかりますが、これが愛知県で一発免許を取る大きな魅力なんじゃないかと思ってます。かつて大型二種もここで取得しました。

1月6日の試験に向けて練習開始。
公休日や、早上がりの日、時には中休中の仕事の合間にも練習に通いました。
最初でこそバスで通ったものの、自宅からのバス代が往復で660円かかるので、自転車で通って交通費を浮かせることにしました。お昼ごはんもこの頃からラップでくるんだおにぎりを持参するようになりました。
一回あたり9,400円の練習代金はやっぱり高い。そうやって身の回りのお金を削っていきました。

そうまでして練習に励んだのですが、折れる車体の構造というのがなかなか理解できなくて、練習には苦労しました。
けん引技能試験のハイライトはなんといっても「方向変換」です。
90度曲がった穴ぼこに車を収める。普通免許と同じですね。ただ普通免許と違って、車両と両側の壁を平行にする必要はありません。あくまで「方向変換」で、90度曲がったところに車を入れて、再び来た方向に戻ればオッケーです。
書けば簡単に見えるのですが、折れる構造の車体というのは、まず普通車とは反対の方向にハンドルを切り、トレーラーを車庫に入れる必要があります。
ある程度トレーラーが振れて、車庫に入ってきたら今度はトラクタを入れて、車体を真っ直ぐに整えます。
バック時のトレーラーは乗用車とはまったく違う動きをするので、この特性を理解するのにかなり苦労しました。

動画や合格した人のブログも見てみたのですが、頭で理解しても、身体がついてきません。
技術が万全でないまま年が明け、一回目の試験となりました。


【2021年1月6日(水)】
けん引一種 一回目の試験。Bコース。

結局練習もそんな感じだったので、試験も一か八か。方向変換で4回も切り返してしまい試験中止となってしまいました。屈辱でした。

次の試験は6週間後の2月19日(金)に決まりました。
あまりに待つので、ここで「けん引二種」に切り替えることにしました。受付の試験官には「難しいヨ」と脅されたけど、最終目標はそこだったので迷いはありませんでした。


再び練習の日々。どうしてもバック時にハンドルを逆に切るという感覚が掴めず、夜も寝られなくなるなど、この頃が一番悩んだ時期でした。練習がうまく行かなくて帰宅した日などは機嫌が悪くて、かなり奥さんにも気を遣わせてしまいました。

潮目が変わってきたのは1月30日(土)の練習でのこと。それまでずっと指導してもらっていたA教官に替わり、B教官になったのです。それまでのAさんはどちらかというとイメージでモノを伝えようとするのに対して、Bさんは具体的でシンプル。とても分かりやすいものでした。それからBさんに教えてもらうことはなかったのですが、この50分の教習で大きく変わったような気がします。



【2021年2月19日(金)】
けん引二種 一回目の試験 Bコース

方向変換がうまくできるようになり、コースも完走したのですが、この日は不合格となりました。点数は60点でした。けん引一種ならあと10点で合格です。

試験後、試験官に言われたのが、「曲がる直前にリアのオーバーハングを見ていない」「障害物を避けるときは二車線を跨ぐのではなくて、完全に右車線に出てほしい」とのことでした。
けん引免許試験において、圧倒的に減点の対象になりやすいのは方向変換のときではなくて、前進時のときです。
私はそこにはまってしまった感じ。
次回の試験は4月6日(火)に決まりました。

改めて練習の日々。
雪の日もあったりなんかして、片道40分の自転車漕ぎはかなりツラいものがありましたが、それでも合格を目指して頑張りました。
課題をこなしながら安全確認も徹底してやっていくというのはかなり難しい作業でしたが、回数をこなして身に付けていきました。



【2021年4月6日(火)】
けん引二種免許 二回目の試験 Bコース


前日にも仕上げの練習をし、この日はかなり自信がありました。
今までだと、試験の途中で試験官が手持ちのコース図に減点のチェックを入れていってたのですが、この日は試験の終盤までそのチェックのペンを走らせることがありませんでした。


完走後に試験官から言われたのは「右折時、曲がり始めてから右折先の横断歩道を見るのではなく、曲がる前にちゃんと横断歩道を見てほしい」「進路変更時の目視での確認はもっとしっかり首を振って見てほしい」
とのことでした。
あとは雑談ですが「ふじもさんは連節バスに乗られているの?」との問いかけがありました。
「私のところでは連接バスはありませんが、こういうご時世なので、この先導入されることがあるかもしれません。連節バスにけん引二種は必要ないと聞いていますが、そうなったときに備えて車の特性を理解しておこうと思い、個人的にチャレンジしています」と答えました。
試験官が「おお。さすがやね」とちょっと驚いてくれたのが印象に残ってます。
なんとなく答えた言葉だったけど、このときの私の答えが今回の動機の全てだったと思います。

試験は11時に終わり、13時に合格発表。
試験番号は「8221番」




番号は試験場2階のスクリーンに出ます。




ドキドキ







あった!ありましたよ!8221番!
飛び上がるぐらい嬉しかったけど、46歳のおっさんが飛び跳ねるのもキモいので自重しました(泣)
ちなみにこの日受けたのは3人だけでした。(1/6の受験者数は4人、2/19は5人)



喜びに浸る間もなく、4階の写真撮影室へ。
学科試験に合格して初めて普通免許を取得する若い子たちに混じって撮影。ちょっと気恥ずかしい。

外で待つこと10分ほど。
免許が出来上がりました。



写真映りはあんまりよくなかったけど、そんなのは二の次。「け引二」の文字が入ったことがとてもうれしかったです。



続いて隣の「平針自動車練習所」に行って合格の報告を。
ドライビングカードに合格のハンコをついて返していただきました。期限は5月16日までだったけど、これを過ぎると再び入会金3,700円を払わなければならなかったらしいです。

あと、平針試験場は改修が進んでいて、4月26日(月)からコースが変わるところでした。S字も現在は右折で入る形だけど、今度は左折で入る形になり難易度も上がるとのことでした。
今回落ちてたら新コースでの試験なうえに、入会金も払い直さなければならなかったので、本当に最後のチャンスでした。


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5ヶ月間の悪戦苦闘の日々でした。野球のシーズンは始まってしまったけど、だいたいオフシーズンの間に練習に励めてよかったなと。
お金も時間も使ってしまったけど、これで後悔なくこのあとの免許人生を過ごせそうです。
ちなみに今回のけん引二種免許取得で乗れるようになったのはトレーラーバスで、連接バスは大型二種だけで乗れます。


▽連節バス
(画像:バイセコー @cycleout さんのTwitterより )


▽トレーラーバス
(画像: 興慶 @mlginga さんのTwitterより)

トレーラーバスは日本で唯一、武蔵五日市のほうで走ってるらしいので、メットライフドーム行くついでにでも乗りに行ってみようかなと思ってます。


これであと取れる免許は大型自動二輪と、大特二種の2つだけになりました。
バイクの免許は2003年、29歳の時に取得したのですが、その時に自分の運動神経のなさを痛感したので、もうチャレンジするつもりはないです。
あと、大特二種なんですが、雪上車ぐらいしか使い道がないし、現在日本に雪上車はないらしいので、これもどうかと。
それでも練習所でA教官に会うと「大特はけん引二種に比べればはるかに難易度は低いよ。また良かったら来て」とのことでした。

そう聞くとちょっと興味も沸くけど、まぁそこまでは・・・

ようやく試験のドキドキから開放されましたし、しばらくはゆっくりしたいと思います。ありがとうございました。


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あとは写真いろいろ

試験車の401号車



▽試験車のバス
教習所で大型二種が取れるようになって、今は飛び込みで取る人は少ないらしい。私がけん引を練習してる間もバスが動いているところを見るのは少なかった。
20年前の大型二種は希望者多数で、受付初日に抽選するほどの熱気だったのに。
変わって練習所を占めているのは外国人だった。通訳を交えて日本の免許を取ろうとする外国人がとても多かった。
20年で練習所も試験場もすっかり雰囲気が変わってしまった。年末から年始にかけて旧来の建物も取り壊されて、昔の思い出も遠くへ過ぎ去ってしまった感じ。



合格した日の帰り道に扇川で見た桜。すっかり葉桜だったけど、こちらの気分が高揚してるのもあって、とてもきれいに見えた。


そういえば大型二種に受かった日も桜が咲いていたな(2000/04/13)
また桜の季節に免許が取れてよかった。