孫の結婚式に 引き着に仕立て直しパート1 | 藤工房(和裁士うりぼーと店長かめさん)の徒然日記

藤工房(和裁士うりぼーと店長かめさん)の徒然日記

和裁所の日々や京都、着物、和に関することなどいろいろ!

とても仲の良い年配のご夫婦からご相談頂いた振袖の仕立て替え。

聞けばこのお振袖は成人式の時にご用意したものだそうです。

この振袖を、来春ご結婚されるお孫さんに着てもらいたいと。

しかも振袖としてではなく、引き着としてお召になりたいのだということです。

今度ご結婚されるお孫さんは一番したのお孫さんということです。

すてきな振袖、よっしゃ直しましょう、引き着に改造です!

一般に舞妓さんがお召になっているお引きずりの衣装はそれ用に柄の配置も

丈も振袖とは異なっておりますので厳密にいうと似て非なるものですが、

結婚式にお色直しにお召になる分には問題ないようお仕立てできます。

しかも今回の振袖は元々比翼が付けられておりました。

現代の振袖ではなかなか付けることはないのですが、昔のちゃんとしたお着物は

しっかりと付いております、素敵~。

しかも状態がとてもよい品です

胴裏も八掛けも汚れなく、そのまま作り替えました。

何十年前のものでしょう、、、これはこのお着物に対する愛情の現れなんでしょうね。

引きずるちょっと身丈も短かったので、足し布でぎりぎりまで長くし、

裾太吹きは比翼にまで施したのでボリューム満点です。


遠目でみると違いがよくわからないかもしれませんが、


吹きのボリュームはかなりついてます


3代にわたって、この振袖ちゃんはご活躍いたします。

とても素敵な結婚式になることでしょう。


お着物のご相談に来られた時もご夫婦一緒。

納品に来られたのもご夫婦一緒。

仲良くとっても嬉しそうにお帰りになられたお姿はとっても印象的でした。


引き着に仕立て直しパート1の巻。