ファッション業界が痩せを尊ぶ理由として、

「デザイナーのゲイたちが少年性を求めていたから」

という言説を見かけた。

それゆえ「ガリガリの女の子が起用された」のだと。

極論めくが、ある種の真理だろう。

ファッションのトレンドを生み出してきた層は、

肉感的な女性性を好まない。

ツイッギーなども、そんな傾向のなかでもてはやされた。

 

その傾向は揺るぎない伝統、それこそ、憲法のようにして、

絶対化してきたのだと思われる。

たとえば、極東の島国の子供向けのファッション誌でも、

色濃く反映されるほどに。

それを示すのが、このツイートだ。

 

「私の可愛いの基準全部ニコプチで作られた気がする、

特に林芽亜里ちゃんと高田凛ちゃん...

ニコプチのモデルって異常に細い子多かったから

小6の終わりくらいまで体型の基準バグってたな」

 

大人のモデル以上に、中学生くらいの子なら、

ファッションの理想を具現化できるってことかもしれない。

前思春期体型というか、

初潮がギリギリ来ないレベルというか、

「少年のような少女」という理想を。

欧米のデザイナーたちが長年求めてきたものに、

何より近づけてるのは、日本の彼女たちなのではないか。

 

そして、デザイナーたちの美意識が、

独りよがりなものにすぎなかったら、

ここまで美の基準が痩せ寄りになることはなかった。

世の中全体への波及は、歴史的必然でもあった、

ということだろう。