「VICE」というサイトの記事で見つけた言葉。
発信者は、26歳の中国人女性だ。
「女子に〈痩せすぎ〉はないんです。
常に痩せたいと思ってる。
それが今の、一般的な美意識なんです」
この記事自体は、過剰な痩せ志向への警鐘を鳴らすもので、
「痩せることへのプレッシャーに苦しむ中国人女性たち」
というサブタイトルも付けられている。
ただ「女子に〈痩せすぎ〉はない」というタイトルは、
痩せたい人にとっての説得力がかなりあって、むしろ、
痩せ志向を促進させたりもするのではないか。
この記事にはほかにも、痩せ志向をあらわす言葉や、
痩せる方法を示す言葉が出てくる。
「いい女は50キロを超えない」
「食事は1日2食。
ドイツのフィットネス界のスター、パメラ・ライフのトレーニングを
1日3時間行い、洗面所に入るたびに体重計に乗った。
体重を落とすにつれ、母親には「きれいになった」、
同僚たちには「自己管理ができている」と褒められた。
3ヶ月後、ルーは50キロを達成した」
「中国では、美女の要素は〈白い、若い、細い〉とされている」
「セレブやインフルエンサーは、
A4用紙でウエストを測る〈A4チャレンジ〉や
鎖骨にコインなどを乗せる〈鎖骨チャレンジ〉、
子供服を着こなす〈子供服チャレンジ〉など、
SNSで話題となるチャレンジに参加して
自らの身体をアピールしている」
「空腹のまま眠ることは美しい人生の始まり」
などなど。
記事のなかで警鐘が鳴らされていても、
痩せ志向の現状を語ることは、結果的に、
痩せの魅力を示し、痩せ方を教えることにもなるわけだ。
それはそうと、中国でのこうした流行について、
「摂食障害は長らく西洋文化の現象だと思われていた」
とも書かれている。
日本ではけっこう前から、
痩せ志向の過剰化は定着してるのだけどな、
と、思ったりした。