マンモグラティーとエコーの再検査を受けてから専門医の診察を受ける。

当初の7月26日に予約していたがその日は東京出張が入ってしまいキャンセル、

その次の週の8月2日の夕方に専門医から結果を聞くことなっていた。
 
実はその日も重要な仕事が急遽発生してしまった。
8年前に会社を共に立ち上げたUさんとの打ち合わせだ。
会社はたたんだものの、事業譲渡した会社からの委託業務を共に受けており、
今でもビジネスパートナーである。
彼女は仙台在住なので、昔から打ち合わせは
ネットの無料ビデオシステムを活用してきたが
当然それだけは無理なので、時には互いに行き来して仕事をしている。
 
Uさんは8月1日2日の予定がキャンセルになったので
その日程で私のところに出向くことができるという。
委託業務の第一納期が一か月後の9月上旬に迫っていたので
ここで膝を突き合わせて話ができるのはとてもありがたい申し出だが、
病院も再びキャンセルするわけにもいかない。

 

Uさんは私との打ち合わせ以外にもこちらで済ませたい用事があるとのことだったので
2日の午後の病院の時間に用事を済ませてもらうことにした。
彼女を用事の場所へと車で送り届け、その用事の終わる1~2時間の
隙をついて病院に結果を聞きに行くことにした。
 
ふじの町クリニックで自分の名前が呼ばれ診察室の扉が開くと
苦虫をかみつぶしたようなしぶーい顔をしたドクターと目があった。
それを見て一瞬
「エッ 私ひょっとしてがんなの?」 と、ひるんだ。
 
しかし次の瞬間
この先生は私が今まで再検査せずにいたことを怒っているかのも?
いやいや、この人はもともとこういう顔なのかもしれない!
と思いなおした。
 
先生は開口一番
「あなた一月の検査で異常がわかったのに今までほっておいたのね~」という。
ほら、やっぱりすぐ再検査しなかったことよく思っていないんだ
先週の予約もキャンセルしてしまったしな、
と思って安心していたが
だんだん雲行きが怪しくなってきた。
 
右胸のはじに7ミリと1センチの腫瘍があり、
それらの間に『手』のようなものが伸びて一つになっていて
まるで雪だるまのような形になっているそうだ。
(やはり自覚していたしこりが今回ひっかった原因であることが判明)
 
そして先生は
「この二つの腫瘍をつなぐ『手』がいやらしい、どうも怪しい」と言う。
 
この腫瘍が悪性かどうかは実際に細胞を取って調べる必要あるとのこと。
注射器のようなものを胸にさして腫瘍の組織を採取するのだが
針の太さが3ランクあって太くなればばるほど痛みが強く、
そしてかかる費用も高くなるそうだ(その分診断の正確さも増すが)。
 
先生はどれにしますかと聞きながらも
「あなたみたいな人の場合は一番太いのでやった方が確実でいいです」と断言。
 
「じゃあ一番太いのでやりますから、検査の日を予約して・・・」
と言い終わらないうちに
「予約なんて必用ないです、検査は今日ここでやります」
と言われて戸惑う私。
 
実は病院の待合室にいる時にUさんからの電話が入ったが、
同じタイミングで名前を呼ばれてしまって出られていない、
何かトラブル発生かとそれがずっと気になっていた。
早く折り返し電話を入れたい、
何より早く帰らないとUさんの用事が終わってしまう。
彼女を駅まで送り届けるのが私の役目だ。
 
それともう一つ重大なことが、
一番太い針の検査は費用が2万円以上かかるというが
いま財布の中にそんな金額は入っていない。
 
「今日は手持ちのお金が少なくてお支払いができないので
別日でお願いしたいのですが」という私を
先生は「お金は次回でいいから」と有無を言わせない感じだった。
 
仕方がない、一度診察室を出て検査の準備で待たされる間に
電話をかけて様子を聞き、戻りが遅くなることを伝えようと思っていたが、
看護師さんが「すぐ準備できるのでそのままそこでお待ちください」という。
 
私はエコーを受けていたままの恰好
上半身裸のままベッドに寝ている状態で待たされる羽目に。
すぐそばにあるバッグの中に携帯は入っているが
まさか診察室の中で、しかも胸丸出しで電話をかけるわけにいかない。
検査が速く終わることをひたすら祈った。
 
専門医の診察その②につづく