【自分史13】初愛と卒業と初声と〜桐朋〜 | fufu official blog

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日野原希美と藤本ゲンのfufu( ふふ )のブログです。
『 夫婦 』 であったり
『 ふふっ 』 と笑う笑い声だったり
『 フーフー 』 と熱いものを冷ます行為だったり
母が子に与える無償の愛や、大自然が私たちに与える無償の愛のような
音楽を奏でています。

3/3(日)

自分史の始まりはこちら


母は涙の中長崎に帰り
私は喜びと希望と
ちょっとした不安の中での初めての一人暮らし。

男女30人ずつの新しい仲間。

学生生活と初めての一人暮らしは最高に楽しかった。
寂しさよりも、父母のケンカから離れられた喜びと
食べるものも、食べる時間も、授業に出る出ないも、
ありとあらゆる些細な全てに「自由」があること。

少しずつ新しい生活や仲間にも慣れていく中で
東京での日々は毎日が天国だった。
気心の知れた友人との語らい。
それはもう最高の時間だった。

新鮮な演劇時間。
仲間達と共に表現に関わる多くを吸収した。

けど…

入学して半年くらい経った私は
ある作品で共演した同期の1人に恋をする。

今までにない完全なる「自由」の中で
18.19才の純粋な思いは時に強く、時に弱々しく、
結局その人に2年くらい片思いをしてた。

何回か告白もして振られたりOKもらったり。
…と思ったら翌日すぐ振られたり(ーー;)
なんだかんだと執着して中々諦めきれなかった人。

「初恋」じゃなくて「初愛」だと自分では思っていて
自分の中にこんなに誰かを思う気持ちがあること、
情熱があることを初めて知った。

自分が「ストーカーなんじゃなかろうか」と心配になるほどに
溢れ出す気持ちがすごすぎて
大学ノート10冊分くらいの詩を書き溜めたり
(…けっこう怖いでしょう。
そのノート、捨てられもしないけど見返す事もできない 笑)

あんなに母とやりあって
演劇を学ぶために掴み取った上京なのに
気づいたら恋をしにきた、青春しにきたみたいになっていて
あっという間に2年が経った。

ありとあらゆる「自由」の中で
授業に出る出ないも「自由」であったかわりに
単位が取れない科目も出てきた。
卒業を目の前にして愕然とした。

「卒業できないかもしれない」
という問題以前に


「このまま社会に出て
私は何者になるんだ?」


という大問題。


役者としての自信や確信はまったく育めなかった。
その上、叶わぬ恋のやり取りで

「どうせ私なんて」

という卑屈な思い込み力に磨きがかかっていた。
自分を卑下したり自分に×をつけることは簡単にできた。
ものすごーく得意だった。


卒業を目の前にして何とか、
本当にギリギリで必要な単位は取れたらしいけど
先に書いた通り。。
卒業したところで私は一体何者になるんだと。

このままの自分ではとてもじゃないけど役者は無理だ。
じゃぁどこかの会社に就職??
…いや、それも無理だ。

今の私は、何者にもなれない。

立ち止まって考えに考えた結果、
もう一年だけ、桐朋に通わせてもらうことにした。

桐朋は2年で終了だけど
希望して簡単な試験を受けそれに受かれば
「専攻科」としてあと2年学べる。

最初から、2年ではなく1年だけそこに行くつもりで
改めて気を引き締め直して演劇に勤しむことにした。

この1年で、演劇人としての自分に
多少なりとも自信を持てるよう、
心を入れ替えて学ばせてもらおうと。

1年後にはどこかの劇団を受けて
研究生から地道に進んで
その後は事務所に入って映像もやりたい。
わたしには主役は無理だから
脇役でしっかり存在感のある役者になる。

それがその時にわたしが描いた
ささやかな未来だった。

両親には

「2年間、演劇そっちのけで青春してたから
もう1年だけ桐朋に通わせてくれ。」

とはとても言えなかったから(^◇^;)、
たぶん上手いこと頼んだんだと思う。


この頃、初愛だと思っていた片思いの相手に対しても
どうにか自分の中で心に折り合いをつけようと頑張っていて
部屋の中で1人で悩みに悩み抜いていた時。

これ以上悩んだら病気になってしまうかもしれない、
というくらいまで悩んで落ちに落ちた時に…。

初めてのことだったけど
心の奥底から誰かの声が響いてきた。
(…気がした)


「自分を大事にしなさい」


その言葉にハッとした。
そして何かが腑に落ちた気がした。

やっと手放せる。


今まで別れを寂しく思ったことはない。
でもその人への気持ちは中々手離せなかった。
初めて頑なに掴んでいた執着を
やっと手放せた瞬間だった。

「自分を大事にしなさい」

私はその声を母方の祖父だと思っている。
(おじいちゃんが守ってくれてる。
だから私は大丈夫だ。
この先もきっと大丈夫た。)
そんな風にも思えた。

実際は誰の声なのかはわからない。
おじいちゃんかもしれないし、
私自身の声だったのかもしれない。


その、初愛の人のことはそれで手放せたけど
「自分を大事にしなさい」
これはこの後も長いこと、それを学ばされるような
そんな経験をしていくことになる。

…1回じゃ学びきれなかった。
…2回でも学びきれなかった(笑)

とにかく、私は何とか桐朋の短大を卒業し、
その人への気持ちも卒業し、
3年目を演劇一筋。
気持ちを立て直していくことになる。

この3年目に、仲間から学ぶことがたくさんあった。
心理学を学んだ先生からの細かなダメ出しからも
多くを学び衝撃を受けた。

その1年で
私はたくさん「演劇」や「表現」を学んだと思う。
本来なら、そしてその気になれば、
最初の2年で学べたことのはずだけど…
私のタイミングとしては3年目。

今だからわかることだけど
すべてはベストタイミング。
素晴らしいタイミングでことは起きてくる。


…つづく




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