ちょっと前に、バイト先で見た光景です。
完成品の検品を行っていたアルバイトが、
ある商品を大量に不良品と判断しました。
その後、不良となった原因を取り除いて
手直しをする作業が発生するのですが、
その検査員がその手直し作業の一員をしていたのです。
僕は、この光景を見て、
「やばいな~」
と思いました。
なぜなら・・・
例えば下記のような心理が発生する可能性があるからです。
① 不良品が発生すると手直し作業が発生する。
② 今日は早く退勤したいので、手直し作業はやりたくない。
③ 手直し作業が発生しないように、ちょっとぐらいの不良品があっても
良品にしてしまえ。
という具合にです。
検査員は、検査で合格品と不合格品を正確に判定する責任はありますが、
前工程が不良品を作ってしまったことについての責任まで負ってはいけないのです。
製造工程 ⇒ 検査工程 ⇒ 出荷工程
簡単に言えば、このようにそれぞれの工程ごとに、
「役割と責任」が分かれています。
「役割と責任」の責任の範囲を超えた仕事は、
やらせるべきではないのです。
「役割と責任」の範囲を超えていくと、
馴れ合い状態になってしまい、
不具合の流出を止められない組織になってしまいます。
そうならないよう、
まずは管理職の人たちが、そのことに気づくことが必要だと思います。