この星に、人間が創造される何億万年も前、
混沌(カオス)の中で、
火が創(う)まれ、地に力を与えた。
そして、火と対極なる水も創(う)まれ、
川となり大河となりて大海へと流れ、
生命(いのち)の源を抱(いだ)いた。
荒ぶる火は炎となって風を呼び、
辺り全てを浄土と化していく。
水は天に昇り、
黒く焦げた岩や石にも雨(みず)をもたらし、
木や草や花を創り、新たな生命を育んでいく。
やがて、
猛(たけ)る炎は地の奥深くに入り込み、
何百年、何千年と静かにいたが、
一度(ひとたび)その力を解き放てば、
一瞬で世界を灰色へと変えた。
そして灰色と化した世界は、
水の恵みを受けて色を取り戻していく。
水は、劫火の炎に入り込み、
形を変えて昇華しながら、内に炎を抱(いだ)くのだ。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
お久しぶりです、ご機嫌如何ですか。
とうとう始めてしまいました。 ちょっとドキドキ・・・
さて、当初このネタを考えた時には、
こんな始まりになるとは全く思っていなかったという、
創世部分です。
神話は世界各国いろいろあって、
どれをベースにするか迷ったんですが、
やっぱりこれかなって事で、
ギリシャをベースに、
日本神話と仏教をぶっこんで考えました。
ギリシャ神話では、世界の始まりは、
カオス(開いた口らしい)という暗闇から、
神が生まれるのですよ。
(カオスって言葉は知っていたけど、神がそこから生まれるのは知らなかったの。)
それから、仏教の創世は、
暗闇(夜)が生まれて、朝が生まれるとされていて、
(ここ、昔々のアニメのエンディングの歌詞にもなってます)
世界の起滅が、成劫、住劫、壊劫、空劫の、
四劫(しこう)によって成り立つとされています。
成劫は、世界成立の時期で、
住劫は、人類が安住する時期、
壊劫が、世界が破滅する時期で、
この時世界を焼く炎が劫火なわけです。
空劫は、次の生成までの空無の期間の事です。
四劫もそうですが、この『 劫 』時間を表す言葉だそうです。
で、この劫が話のカギの一つなので、仏教をミックスし、
さらに日本神話から出産を抜粋しました。
日本神話では、神が神を生み、日本列島を生むとなっています。
(日本神話を読んだことありますか?
私も全部じゃないですが、赤裸々描写があってびっくり!)
それら思いつくままに検索し、
集めた創世の話に、火山と海へと話を繋げ、
そこから八百万(やおよろず)の神々へと繋がる土台を、
序章としました。
火山がテギョンであり
海がミニョとなっていきます。
が、ここではまだ、感情云々以前です。
(ただのマグマと塩水ですし・・・)
でもこれで、壊劫(世界の破滅)が終わり、
空劫(生成までの空無の期間)を過ぎて、
神々の世界に移行していきます。
さて、さすがにこの短さで更新終わりとはできないので、
この後続けて第一章を更新しますね。