母は漬物が好きです。食卓には必ずスーパーで買った漬物の“パック” を並べます。
前に、そのパックを取ろうとして味噌汁をこぼしたり、おかずに服が触れたりしたこともあり、パックは母のすぐ前に置くようにしています。
ところが、母は必ずそのパックをぼくの近くに置き変えようとします。母の前に置き、台所に行っておかずを持ってくると置き変わっています。母の前に置き直し、味噌汁を取りに台所へ。戻ってくると、また置き変わっている。それが繰り返されます。食事前のルーティンです。
今日、遅まきながら、パックを最後に持ってくれば良いことに気付きました。配膳を全て終わらせ、パックを「取りやすいようにここに置くからね・・・」と念押しして、母のすぐ前に置きました。「いただきます。」と言った直後、母はパックを手に取り、「貴方、取り難いでしょう・・・」と言ってぼくの近くに置き変えようとしました。
息子のことを思う“母ごころ”にはかないません。