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干し柿日本酒漬けを焼き込んだパウンドケーキ
長野の富永農園さんの市田柿
断面は鮮やかなオレンジ色
市田柿とは長野県下伊那郡の市田地域で栽培されていた渋柿の名前が由来とか。
年末年始の贈答用として知られていますが、私が購入したのは年明けで、B品とされているもの。
B品とはいえ、贈答用に遜色はなく、販売されるとすぐに売り切れる人気商品。
サイズがバラバラなだけでお味はまったく問題なし。
やわらかく自然な甘さが楽しめるので、干し柿好きの人はチャンス!とばかりに注文するのでしょうね。
ナッツやチーズとも相性がよく、私はアーモンドローストやカマンベールと食べるのが気に入っています。
ヘルシーなスナックとして
干し柿は生の柿よりもビタミンAリッチ、そして食物繊維も豊富。
おやつにカロリーの高いお菓子をつまんでしまうより、干し柿がおすすめです。
ちょっと気になる添加物も調べてみました。
ほとんどの干し柿に使われている二酸化硫黄とは?
JA全農長野のホームページによれば、
「柿の皮をむいたあと熱で硫黄の粉を燃やしその中に柿を吊るしてくん煙することで干し柿に「二酸化硫黄」が添加されます。
目的は、
(1)干し柿の酸化を防止→果肉の色をきれいに仕上げるため
(2)制菌作用によりカビや雑菌の繁殖を抑える
(3)干し柿の乾燥を促進する
硫黄の使用量および二酸化硫黄の残留量は、食品衛生上問題のない量です。」
まったくの無添加干し柿は商業ベースにならないくらい手間のかかるものなのでしょうね。
見栄えはあまりよくないものかもしれませんが、手作りならではの美味しさと、作るたのしさもあると思います。
今回はその「こだわり」は手放して知識として把握しておくことにします。
そして干し柿を一年中楽しむためにはラップで個包装し、ジップロックに入れて冷凍庫へ。
冷凍庫から取り出して解凍しなくてもすぐ食べられるので便利です。
これでシーズンオフでも楽しめます。
お酒に付けてお菓子に焼き込む!
そのまま食べるだけでなく、お酒に漬け込んでパウンドケーキを焼いてみました。
日を追うごとにだんだんなじんで、味わいが変化するパウンドです。
そして作り方ですが、ちょっとした小ワザでかなりラクに作れる方法もご紹介します。
正式な作り方からははずれるけれど、試してみてください!(笑)
まず、お酒は日本酒に漬けます。
洋酒より、日本酒のほうが、香りも繊細なので、、、。
日本酒は空気に触れると酸化が早いので漬け込みには密閉容器か、ぴっちりラップをかけるなどします。
漬け込んだ液面とフタの間の空間が少ない容器を選んでください。
2週間でとろけるくらいに柔らかくなります。
焼き込む用にカットしたもの。
後ろが漬け込んでいた日本酒で、焼き上がりにケーキに浸ませるので捨てません。
全体がしっとりして香りもよくなります。
とろけた柿か生地に一体化します。
少し置くとなじんでさらに美味しく
焼きあがった直後は特に感じなかったのですが、翌日朝食べてみると焼き上がり時より全体がなじんで、おいしくなっていました。
日本酒を含んだ干し柿と、生地中の油脂(バター)がなじんできたのだと思います。
5日目で食べきりましたが、だんだん熟成していく感じで美味しかったです。
クリスマスのパウンドケーキなど洋酒と砂糖をしっかり使ったものと違い、長期保存はできないですが、味の変化が楽しめるパウンドです。
パウンドケーキ、おいしく食べるには・・・
寒い時期なので保存はぴっちりラップした状態で部屋の寒い所に保管し、私は冷蔵庫には入れません。
冷蔵保存した場合は油脂が固まっている状態なので食べる前、冷蔵庫から出して室温に戻すとおいしく食べられます。
冷蔵庫から出したての冷たいパウンドケーキは油脂が「ゆるんで」いないのであたたかなお部屋の温度にしばらく置いておくのがおすすめ。
生地中の油脂が適度にゆるんでおいしく感じられます。
一度電子レンジを試してみましたが、一瞬で温めすぎになるのでおすすめできないかも。
美味しく食べるちょっとした配慮です。
日本酒漬けのドライ柿と生地が混然一体となった感じ
冬場のパウンドケーキ、バターのホイップがラクになる秘密!
パウンドケーキのレシピに必ず書かれている、
「バターを室温に戻し、やわらかくなってから泡立て器で砂糖を擦り混ぜる・・・」。
冬以外の季節ならバターはわりと早く柔らかくなりますが、冬場は結構時間がかかる・・・。
十分柔らかくなる前に待ちきれずに混ぜ始めたけれど、バターが全部泡立て機の中にこもってしまった、という経験をされた事ありませんか?
この待ってる時間と泡立て器の中のバター問題がないやり方は・・・
① バターを7ミリ厚さにスライスし、ボールの壁に貼り付けます。
↓
②これを湯煎に!
※湯煎:バターの入ったボールをお湯を張ったボールに乗せてバターを間接的にあたためます。湯煎の温度も重要で、やりすぎるとバターが溶けてしまうのでそうならないようバターの様子を見ながら当てたりはずしたりしてください。
↓
③ゴムベラでバターをつぶしながらなめらかにしていきます。
一気にやろうとすると、バターが溶けて別物になるので気を付けて。
目安:ゴムベラでつぶしてみて、バターの中の粒がなくなり、なめらかになるまで。
まだ粒が見えてます。
この感じになったらOKです。
ここまでなるのに何回か、湯煎にかけたりはずしたりしています。
↑砂糖を入れて擦り混ぜてますが、バターが柔らかいのでラクラクです!
このやり方で何度も作っているのですが、泡立て器で作るよりも断然ラクです。
邪道かもしれないけれど、ラクだし、バターがきれいに無駄なく使えていいですよ。
バターを溶かしてしまうと、性質がかわってしまうのでそこだけは気を付けて。
グルテンフリー、米粉でも作れます
米粉の場合は粉にグルテンが含まれないのでパウンドケーキ特有の弾力感よりもしっとりきめ細かな口当たりが楽しめます。
材料は小麦粉と少し変わります。
バターの配合を少なくし、その分米油。
全体の油脂量も小麦粉レシピより少なめです。
砂糖はてんさい糖に変えています。
きび砂糖よりもおだやかな甘さです。
小麦粉パウンドよりしっとり。
作り方はこちらのほうがさらにラクです。
干し柿でなくてもグルテンフリーで気軽にパウンドケーキが作れるのでお試しください。
では作り方です。
干し柿日本酒漬けパウンドケーキ
<レシピ> 9×19.5高7cmのパウンド型
・薄力粉 100g
・ベーキングパウダー 4g
・無塩バター 100g
・きび砂糖 70g
・卵 2個
・干し柿日本酒漬け 約90g
(干し柿3個に全体がかぶるように日本酒を注ぎ密閉して冷蔵庫へ。
5日から2週間くらい漬けておく)
<下準備>
・型にベーキングシートをセット。
・干し柿は日本酒から取り出して刻んでおく。
漬けてあった日本酒は捨てないでおいておく。
・ベーキングパウダーと粉を一緒にしておく。
<作り方>
①干し柿はお酒から取り出して5ミリ角にカットし、ペーパーの上に置いておきます。
②バターを↑の要領で湯煎でゆるめながらゴムベラでつぶしながらやわらげます。
③砂糖を一度に加え、白っぽくなるまで混ぜます。
④卵2個を溶いて少しずつバターに加えていきます。
加えては混ぜ、を繰り返します。
⑤すると少し分離気味になってくるので・・・。
↑液体が多くなってバターに入らなくなってきます。
⑥粉を少しいれて分離を防ぎます。
↑分離しそうな状態が収まります。
⑦残りの粉をすべて振るい入れ(ベーキングパウダーも一緒に)、干し柿も入れてゴムベラで底から返すように混ぜます↓。
⑧型に入れてゴムベラで平らに。
⑨180℃で30~40分焼いてできあがりです。
⑩焼き上がりの熱いうちに刷毛で干し柿を漬けてあった日本酒をすべて塗ります。
⑪冷めたらラップにくるんで冷たい場所か冷蔵庫に保存します。
賞味期限は5日間くらいが美味しく食べられる期間。
グルテンフリー干し柿日本酒漬けパウンドケーキ
<材料>
②てんさい糖、卵の順に加えていきます。
④型に入れて 180℃で30~40分、焼き上がりに干し柿を付けてあった日本酒をまんべんなく
刷毛で塗ってから冷まします。
バター100%で作るよりもさらに簡単に作れます。
こちらは植物油脂配合なので小麦粉のものと生地の感じも違います。
キメが細かくしっとり感ももっとある感じ。
んたんに気軽に作れます。
私は玄米粉で作りましたが、白い米粉でももちろん大丈夫。
玄米粉というと特別なもの?と思われるかも。
この玄米粉は、白い米粉と同じ感じで使え、軽く仕上がるのでおすすめ。
玄米ご飯の食べにくさみたいなものは全く感じられないのでおすすめです。
ちょっとロットが多いのですが。
ぜひ、どちらもお試しくださいね〜!