地上権の抹消 ~うちのばあちゃんの6コ下 | 業務日誌的な何か

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仕事中の出来事とか、ふと思ったこととかを、守秘義務に反しない程度に。

とある知り合いからの相談。(多少お話をおもしろおかしく変えています。)




「母親の土地が売れることになったんだけど、」


(ふむ。売買ですな?)


「売買の司法書士はもう決まってるんだけど、」


(イヤな予感・・・)


「この地上権、はずしてほしいんだよね。」



(ほお。それはめずらしい登記♪)



えーと、どれどれ・・・・、



1番地上権・・・・



た、大正15年?!



ド━━━━m9(゚∀゚)━━━━ン!!



設定者は○○捕鯨(株)  


聞いたことない・・・


てか、名前から考えて、絶対既にこの会社無い・・・(´;ω;`)ブワッ



私「す、少し考えさせて下さい・・・」





通常の地上権抹消であれば、必要な書類は、


①登記済証(地上権の設定契約書)

②解除証書等

③委任状

④登記申請の当事者が会社の場合は資格証明(履歴事項全部証明書等)



しかし、本件のケースでは、それが何ひとつ無い。


まず、○○捕鯨の会社謄本を取ってみることにした。




==== 約1週間後 ====




法務局からの返事は、




「該当なし」




・・・・・・・・まあ、そりゃそうだろうね・・・



会社の登記簿は、その会社を閉めてから(正確には、清算結了という登記が終わってから)、しばらく経つと廃棄されてしまうのです。


この時点で、単純な登記申請による抹消という選択肢は無くなりました。



訴訟提起するにも、相手の会社の登記簿がない・・・



そこで思い出したのが、「公示催告」と「除権決定」



これは、登記を抹消したいものの、登記義務者(本件では○○捕鯨)の所在が知れない時に、


「権利を持っている人は、いついつまでに名乗り出て下さい。」


という公告(「官報」という国の新聞みたいなものに載せる)をして、


期間内に名乗り出る人がいなかったら、裁判所が、「この権利は無い」というようなことを宣言するという手続きです。


約束手形とかを紛失した場合とかにも利用されます。




とにかくだ。


まずは依頼人に報告・説明しないと。




という訳で、再度面談。


依頼人に状況を説明すると・・・



「やっぱりそうですか・・・」


(やっぱり?)


「実は、ほかの司法書士の先生に頼んでいたのですが、3か月経っても何も進展がなくて、最終的に『うちではちょっと無理です』って言われたんです・・・」


(先に言ってよ・・・。・・・いや待てよ。一度断られたということは、ある程度の出費は覚悟しているのかな?)



私「単純な抹消登記でしたら1~2万円でできると思いますが、裁判手続きとなりますのでもう少し費用がかかると思いますよ?」


依「大変申し上げにくいのですが」




ド━━━━m9(゚∀゚)━━━━ン!!



まぁ、公示催告→除権決定っていう手続きに、個人的に興味があったから受けることにしましたよ・・・




さて、長い旅(いろんな意味で)のはじまりはじまり・・・




(つづく)