今シーズンで退団することが確定している風間監督と大久保嘉人にタイトルを獲得してほしい。
そのラストチャンスとなる天皇杯、準決勝の対戦相手は大宮アルディージャです。
まさに願ったり叶ったりの相手ですよね。
2016年9月17日、この日の夜に熊谷で起きた出来事を、私は忘れることはないでしょう。
少なくとも、フロンターレがリーグタイトルを獲得するまでは…
この試合、自らの自滅で前半に退場者を出し、圧倒的優位に試合を進めていたフロンターレが一気に不利になった。
感情を抑えられない時間帯にネットがイエローカードをもらい、次節の出場停止が決まった。
さらに…
10人になったところで最終ラインの構成を変えた。
そのシステム変更に慣れる前にパスミスからカウンターを喰らい、ソンリョンが家長と1対1になる。
ペナルティーエリア内で家長に誘われ、ソンリョンが家長を倒してしまう。
厳密に言えば、家長は倒されたのではない。
家長が「倒されに行った」のである。
家長は自身の右足をソンリョンの右膝付近にぶつけに行った。
これが「倒されに行った」行為である。
これによって家長はPKを獲得した。
この一連の行為によって、ソンリョンは右膝をケガしてしまった。いや、ケガさせられてしまった。
そして、ケガをさせられた立場のソンリョンにイエローカードが出され、アルディージャにPKが与えられたというのも皮肉な話です。
あの試合、普通であれば、ソンリョンはプレーを続けられる状態ではなかったと思う。
では、なぜ続けたのか?
それは「フロンターレが10人になってしまったから」だと思います。
10人で11人と戦うのはシンドイ。
当然ながら、各自の運動量アップが求められる。
しかも前半からである。
消耗の激しくなるフィールドプレイヤーを差し置いて、ゴールキーパーがのうのうと交代するわけにはいかない。
交代カード3枚は、疲れているフィールドプレイヤーに与えられるべきだ。
チーム思いのソンリョンは、そう考えたのではないか。
結局、ソンリョンは最後までプレーを続けた。
それによって、ケガを長引かせてしまったのではないか。
大宮戦の後半、ソンリョンのパフォーマンスは良くなかったと思います。
左右のボールに対し、俊敏に反応できていないように見えました。
あの退場で痛かったのは、あの試合に負けてしまったことだけでなく、退場劇に起因しているソンリョンの長期離脱です。
そして、チームの雰囲気も一気に悪くなったと思います。
さらに、試合終了後の小競り合いで、エドゥアルドが左肩を脱臼しました。
エドゥアルドはその後の試合に出続けましたが、これ以降、相手選手に強くチャージできなくなり、彼の持ち味は低下してしまいました。
願ったり叶ったりの大宮戦(2)に続く