BLACKS AND BLUES:BOBBI HUMPHREY
(1973年)
フルート奏者ボビー・ハンフリーのブルノート・レーベル第3弾です。プロデュースがラリー・マイゼルとチャック・ディヴィスで、アレンジはラリー・マイゼルが担当しています。この当時のブルーノートの作品ではマイゼル兄弟によるものが多くあり、そのなかでもドナルド・バードの「ブラック・バード」の大ヒットがあります。本作品「ブラックス・アンド・ブルース」もジャズとR&Bチャートの上位にランクインし全米ポピュラー・チャートにもランクインした、ボビー・ハンフリーの代表作のひとつです。作品としてはマイゼル兄弟のカラーが強い作品で、最初の曲が始まるとすぐに分かります。収録曲が全てラリー・マイゼルの作品ですので、それだけにマイゼル色が濃くなっています。参加メンバーはジェリー・ピータース(p、el-p)、フォンス・マイゼル(tp,clavinet,vo)、デヴィッド・T・ウォーカー(g)、チャック・レイニー(b)、ハーヴィー・メイソン(ds)、チャック・ディヴィス(vo)、ラリー・マイゼル(arr、vo)他です。
1. Chicago, Damn(シカゴ・ダム)
2. Harlem River Drive(ハーレム・リヴァー・ドライヴ)
3. Just A Love Child(ジャスト・ア・ラヴ・チャイルド)
4. Blacks And Blues(ブラックス・アンド・ブルース)
5. Jasper Country Man(ジャスパー・カントリー・マン)
6. Baby's Gone(Baby's Gone)
1曲目「CHICAGO,DAMN(シカゴ・ダム)」と2曲目「HARLEM RIVER DRIVE(ハーレム・リバー・ドライブ)」はシングル・カットされ、ボビーの代表曲となりジャズ・ソウルの人気曲となりました。コーラスとシンセを効果的に使っています。3曲目「JUST A LOVE CHILD(ジャスト・ア・ラブ・チャイルド)」ではボビーがヴォーカルを担当しますが、これが彼女のヴォーカル・デビューでした。当時まだうら若き23歳でしたが、子供のようなキュートな歌声です。4曲目「BLACKS AND BLUES(ブラックス・アンド・ブルース)」はアルバム・タイトル曲で、今でもクラブ・ネタとして人気の高い曲です。5曲目「JASPER COUNTRY MAN(ジャスパー・カントリー・マン)」もファンキーなナンバーです。6曲目「BABY’S GONE(ベイビーズ・ゴーン)」ではボビーはコーラスでも参加しています。この作品は今聴いても古くさくありません。クラブネタとして人気がある訳ですね。